都市再生特別地区とは、都市再生緊急整備地域内で、既存の用途地域等の規制にとらわれず、自由度の高い計画によって都市再生に資する建築を誘導するために定める地域地区である(都市再生特別措置法第36条)。
大都市の拠点で大規模な再開発を進めようとすると、既存の用途地域や容積率・高さ制限が足かせになることがある。都市再生特別地区は、都市再生緊急整備地域内に限り、これらの規制を適用除外としたうえで、その地区にふさわしい用途・容積率・高さ・壁面位置などを都市計画で個別に定め直す仕組みである。民間事業者が都市計画提案制度を使って提案できる点も特徴で、優良な民間開発を呼び込む狙いがある。容積率の大幅な上乗せと引き換えに、公共貢献として広場や歩行者ネットワーク、防災機能の確保を条件とするのが通例である。窓口では、提案内容と公共貢献の評価、関係部局の調整が論点になる。
既存規制を外して計画で定め直す
都市再生特別地区の最大の特徴は、用途地域による用途制限、容積率・建蔽率、高さ制限、斜線制限などの一般的な規制を適用除外とし、代わりにその地区に必要な内容を都市計画で個別に定める点にある。これにより、街区の一体的な再編や、駅と一体化した大規模複合開発など、通常の規制の枠では実現できない計画が可能になる。ただし無条件の緩和ではなく、緩和に見合う都市再生への貢献が前提となる。定める内容は、誘導すべき用途、容積率の最高限度・最低限度、建築面積の最低限度、壁面の位置の制限などで、これらを都市計画決定で確定する。
都市計画提案制度と公共貢献
都市再生特別地区は、土地所有者や民間事業者が都市計画提案制度を活用して計画を提案できる。事業者が描いた再開発の構想を都市計画に反映させる道が開かれており、官民連携で拠点開発を進める枠組みとして使われる。緩和される容積率の大きさに見合って、広場・通路の整備、歩行者デッキの接続、防災備蓄や帰宅困難者の受入れスペースの確保といった公共貢献を伴うのが一般的である。行政は、提案された公共貢献が緩和に値するかを評価し、関係部局や交通管理者と調整したうえで都市計画決定に進む。緩和と貢献のバランスをどう測るかが、運用上の最大の論点となる。
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