ジチテン

都市計画提案制度

読み:としけいかくていあんせいど

意味

都市計画提案制度とは、都市計画法第21条の2に基づき、土地所有者やまちづくりNPO、民間事業者などが都市計画の決定や変更を行政に提案できる制度である。2002年の法改正で創設され、住民発意のまちづくりを後押しする。

都市計画は本来、都道府県や市町村が決めるもので、住民は意見を述べる立場にとどまっていた。都市計画提案制度は、土地の所有者やまちづくり団体が自ら計画案を作って行政に持ち込めるようにし、地域の発意を都市計画に反映させる回路を開いた仕組みである。地区計画や再開発の相談で活用される。

提案できるのは一定規模(原則0.5ヘクタール)以上の一団の土地について、その区域内の土地所有者等の3分の2以上の同意を得た場合などに限られる。提案を受けた都道府県や市町村は、都市計画にするかどうかを判断し、計画する必要がないと判断したときは都市計画審議会の意見を聴いたうえでその旨と理由を提案者に通知する。

行政には提案を採用する義務はないが、判断のプロセスを透明にし応答を義務づけている点が、単なる要望と異なる。窓口では、提案の要件である面積と同意率を満たせるか、提案できる都市計画の種類は何かを助言し、地権者合意の形成を支援する役割を担う。

提案の要件——面積と3分の2の同意

都市計画提案を行うには、対象が原則0.5ヘクタール以上の一団の土地であること、提案に係る都市計画の素案を備えること、区域内の土地所有者および借地権者の3分の2以上(人数と地積の双方)の同意を得ることが必要である。提案できる主体は土地所有者、まちづくりの推進を目的とするNPO法人や一般社団・財団法人、民間事業者などに限られる。要件のなかでも地権者の同意集めが最大の関門で、合意形成の進め方が提案の成否を分ける。

行政の応答義務と都市計画審議会

提案を受けた都道府県・市町村は、遅滞なく、提案を踏まえた都市計画の決定・変更をする必要があるかどうかを判断しなければならない。決定・変更をする場合は通常どおり案の縦覧などの手続を踏み、その際に提案された素案を併せて縦覧する。逆に決定・変更しないと判断する場合は、都市計画審議会にその提案に係る都市計画の素案を提出して意見を聴いたうえで、提案者にその旨と理由を通知しなければならない。つまり採用そのものは義務でないが、検討すること・第三者である審議会の意見を経ること・理由を付して応答することが義務づけられている。この応答義務が、行政が握りつぶせる単なる要望と異なる提案制度の法的な強みである。

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