鉱山のある市町村では、採掘事業が道路の損耗や環境への負荷をもたらす一方で、その事業から地域が受ける負担に応じた財源を確保する必要がある。鉱産税は、鉱物を掘り採る事業に対して鉱区の所在する市町村が課す普通税で、掘採した鉱物の価格を課税標準とする。鉱業者を納税義務者とし、市町村が直接賦課徴収する。鉱業が立地する一部の市町村にしか税源がない小規模な税目であり、全国的な税収規模は小さい。鉱業の盛んな地域では一定の財源となるが、鉱山の閉鎖は税収の消失に直結するため、立地市町村の財政課にとっては偏在性と変動性の大きい税である。
鉱物の掘採という限られた事業に課す市町村普通税
鉱産税は、鉱物の掘採の事業に対して、その鉱区が所在する市町村が課す普通税である。課税標準は掘採した鉱物の価格で、これに税率を乗じて税額を算定し、鉱業を営む者を納税義務者とする。普通税であるため使途は特定されず、市町村の一般財源に組み入れられる。鉱業という特定の事業を課税客体とするため、税源は鉱山や採石場が立地する一部の市町村に限られ、全国的に見れば税収規模はきわめて小さい。それでも鉱業が地域経済の柱である市町村にとっては固有の自主財源となり、掘採事業がもたらす道路の損耗などの行政コストに対応する財源としての性格をあわせ持つ。
立地市町村に偏在し鉱山の盛衰に連動する税収
鉱産税は税源が鉱区の所在地に固定されるため、税収が特定の市町村に著しく偏在する。さらに鉱物価格を課税標準とすることから、市況の変動や鉱量の枯渇、鉱山の閉鎖がそのまま税収の増減や消失に直結する。鉱業が活発な時期には立地市町村に安定した財源をもたらすが、操業の縮小や撤退が起きれば財源が一気に細る変動性の大きさを抱える。市町村の税務担当は鉱業者からの申告に基づいて課税し、賦課徴収を直接行う。鉱業の動向に税収が左右されるため、立地市町村の財政課は鉱産税を恒常的な基幹財源とはみなさず、変動を見込んだ財政運営を行う必要がある。
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