ジチテン

中山間地域

読み:ちゅうさんかんちいき

意味

中山間地域とは、農業地域類型区分(農林水産省)における山間農業地域と中間農業地域の総称で、平地から山間部に至る傾斜地を含む農村地域のことである。農業生産条件が不利な地域として中山間地域等直接支払制度(農業の多面的機能の発揮の促進に関する法律に基づく)の対象となっており、耕作放棄・人口減少・集落機能の低下等の課題に直面する。

平地に比べて傾斜地が多く農業の条件が不利な地域では、耕作放棄や人口減少が進みやすく、農地と集落の維持が難しい。中山間地域は、農林水産省の農業地域類型のうち中間農業地域と山間農業地域を合わせた農村地域の総称で、農業生産条件の不利を補う中山間地域等直接支払制度(農業の多面的機能の発揮の促進に関する法律に基づく)の対象とされる。

農林水産省は農業地域類型として「都市的地域」「平地農業地域」「中間農業地域」「山間農業地域」の四区分を設け、後二者を合わせて中山間地域と呼ぶ。総農地面積の約45%、農業産出額の約40%(農林水産省「食料・農業・農村白書」)を占める一方、高齢化・担い手不足・集落機能の低下が深刻な地域でもある。農業振興だけでなく、林業・水源涵養・国土保全・景観形成・文化伝承等の多面的機能を持つとして政策的な保護の対象とされる。

中山間地域等直接支払制度

中山間地域等直接支払制度は、農業の多面的機能の発揮の促進に関する法律(平成26年法律第78号)に基づき、急傾斜農地や耕作条件の不利な農地を維持・管理する農業者の集落協定・個別協定に対して一定額を交付する制度である。農業者が集落単位で協定を結んで農地を維持することを条件に、10a当たりの交付単価(急傾斜田で21,000円等)が設定される。市区町村は集落協定・個別協定の認定・指導・交付金の交付事務を担い、都道府県は協定の認定・監督を行う。

過疎・中山間地の集落対策

中山間地域では集落の高齢化が進み、「限界集落」(65歳以上が集落人口の50%超え)が増加している。総務省の「過疎地域」指定(過疎地域の持続的発展の支援に関する特別措置法)を受けた市区町村は過疎債地方債の特例)を活用でき、集落支援員の配置や地域おこし協力隊の受け入れが過疎・中山間地対策として有効な手段とされる。農村型地域運営組織(農業・福祉・買い物支援等を一体的に担う「RMO」)の整備も国が推進する施策の一つである。

都市部自治体との関係

中山間地域を抱える市区町村(農山村型自治体)は、都市部自治体と財政構造が大きく異なる。人口規模が小さく税収が限られる一方、道路・橋梁・農道水路等の維持管理コストが広大な面積に比例して膨らむ。地方交付税の算定では「寒冷補正」「積雪補正」「面積補正」等が加味されるが、それでも自主財源の乏しさは構造的な課題である。ふるさと納税を活用した財政収入の確保が中山間市区町村の経営戦略として注目される背景にはこの構造がある。

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