ジチテン

法定外公共物

読み:ほうていがいこうきょうぶつ

別名:里道別名:水路
意味

法定外公共物とは、道路法・河川法等の法律で管理が定められていない公共物、すなわち里道(農道・山道等で道路法の認定を受けていない公共の用に供される道)と水路(河川法の適用外の用水路・排水路等)の総称のことである。2005年(平成17年)の地方分権改革に伴う国有財産法改正により、原則として市区町村に無償譲与された。

集落の生活道や農業用水路には、道路法や河川法の対象にならないものが多く、管理者が明確でなければ補修や占用の許可をめぐって支障が生じる。法定外公共物は、道路法・河川法等で管理が定められていない里道や水路の総称であり、法の網から外れた身近な公共物の管理責任を市区町村に明確化するところに本質がある。

里道・水路は明治の地租改正で国有地として管理されてきたが、実際の管理は地域住民や市区町村が担ってきた。2005年(平成17年)の地方分権改革に伴う国有財産法改正で原則として市区町村に無償譲与され、市区町村は法定外公共物管理条例を定めて管理・占用許可・維持修繕を担うこととなった。宅地造成などで廃止された里道・水路の土地は普通財産として売払い・活用の対象となる。

里道と水路の管理実務

市区町村が管理する法定外公共物(里道・水路)は地籍調査・公図と照合して現地確認し、法定外公共物管理台帳(GIS等で管理することが推奨される)に登録する。里道の管理は道路・土木担当課、水路の管理は農業・農村整備担当課・土木担当課が担うことが多いが、機能的には重複することもあり庁内の管轄整理が必要となる場合がある。里道・水路の占用(ブロック塀の建設・排水管の埋設等)には市区町村への占用許可申請が必要であり、占用料の徴収・許可更新管理が実務となる。

廃道・廃水路の活用

機能を失った里道(廃道)・水路(廃水路)は地域の要望に応じて「用途廃止」の手続きを経て普通財産に移管し、隣接地権者への売払い・交換・整地処理が行われる。廃水路のコンクリート蓋かけ・暗渠化は歩道・駐輪場の整備として行われることもある。廃道・廃水路の活用は収益面では小さいが、地域住民の長年の「宙に浮いた土地」問題の解決として要望が多い。廃道・廃水路の活用は収益の面では小さくても、長く宙に浮いていた土地の権利関係を整理して隣接住民の利用や管理を明確にする意味があり、地域の長年の懸案を解く取組として進められる。

境界確定と地籍調査との関係

法定外公共物(里道・水路)の境界は登記がない場合が多く、隣接地との境界が不明確なケースが全国に多数残る。地籍調査の実施によって里道・水路の位置・幅員が測定・確定され、公図の精度が向上する。市区町村の法定外公共物担当課が地籍調査担当課と連携し、調査成果を法定外公共物管理台帳に反映させることで管理精度の向上が図られる。里道・水路は登記がなく境界があいまいなまま残るものが多いため、地籍調査で位置や幅を確定することが占用許可や売払いを正確に行う前提となる。境界をめぐる住民間の争いを未然に防ぐ意味でも調査の積み重ねが重要となる。

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