ジチテン

地籍調査

読み:ちせきちょうさ

意味

地籍調査とは、国土調査法(昭和26年法律第180号)に基づき市区町村が主体となって行う土地の測量および登記に関する調査のことで、一筆の土地ごとに所有者・地番・地目・境界・面積を確認し、その成果を登記所に送付して登記記録を更新する。日本の国土のデジタル化・土地取引の安全・正確な固定資産税課税の基盤となる。

土地の境界や面積があいまいなままでは、土地取引や相続、災害復旧、公共工事のたびに境界をめぐる紛争が起き、手続きが滞る。地籍調査は、国土調査法(昭和26年法律第180号)に基づき市区町村が主体となって行う土地の測量・調査で、一筆ごとに所有者・地番・地目・境界・面積を確認し、その成果を登記所に送って登記記録を更新する。

国土調査法第2条は国土調査を「国土の開発及び保全並びにその利用の高度化に資するため行われる国土の実態を科学的かつ総合的に調査する」ものと定め、地籍調査はその主要部門(土地分類調査・水調査とともに)の一つに数えられる。実施主体は市区町村(国直轄事業・都道府県施行もある)で、費用の3分の2(国2分の1・都道府県6分の1)が国庫補助の対象となる。農地・山林が広がる地方部は比較的進んでいるが、市街地・都市部では境界が複雑で地権者の同意取得が難しく、進捗率が低い状況が続いている。

地籍調査の流れ

地籍調査は、土地所有者・隣接地権者の立会いのもとで境界を現地確認・測量する一筆地調査、地籍図・地籍簿の作成、都道府県の認証、法務局への送付(登記官が地番図・登記記録を更新)の四段階で実施される。境界が確定するまでの過程で隣接地権者の意見が食い違うと、調査自体が中断する場合がある。境界を確認できない土地は「筆界未定地」として処理されるが、後日の紛争の原因になり得るため、立会いの段階で丁寧な合意形成を図ることが要る。

地籍調査の意義と課題

明治期の地租改正で作成された公図(旧土地台帳附属地図)は精度が低く、実際の境界と一致しないケースが多数存在する。地籍調査によって正確な境界・面積が確定すると、固定資産税の正確な課税(過小評価・課税漏れの解消)、土地の適正な売買・相続(境界明示の簡便化)、公共工事用地の事前確定による事業進捗の加速といった効果が生じる。全国の地籍調査進捗率は約52%(2022年時点・国土交通省調べ)にとどまり、未了地域では土地取引や災害後の復旧に支障が生じるリスクがある。

市区町村の実施体制

地籍調査は市区町村の用地・土木・農林担当部局が主担当となるが、測量の専門的作業は民間測量会社に委託する形が一般的である。実施に当たっては地権者への説明会(調査の目的・境界確認への協力依頼)を開き、立会い日程を調整する。2020年(令和2年)の国土調査法改正により、地権者が遠隔地にいてもオンライン(ウェブ会議・電子署名)で境界確認に参加できる仕組みが整い、調査の効率化が図られている。境界に詳しい高齢の地権者が存命のうちに調査を進めることも、滑らかな実施の鍵となる。

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