ジチテン

幼稚園教育要領

読み:ようちえんきょういくようりょう

意味

幼稚園教育要領とは、学校教育法に基づき文部科学大臣が告示する、幼稚園における教育課程その他の保育内容の全国共通の基準である。

幼稚園学校教育法上の学校であり、就学前の幼児に対しても国の定める基準に沿った教育が行われる。基準がなければ園ごとに保育の内容や狙いがばらばらになり、小学校へ上がったときの育ちの土台に差が生まれる。幼稚園教育要領は、幼児期にふさわしい教育の狙いと内容を全国共通の枠組みとして示し、遊びを中心とした教育の質を支える。

学校教育法と同法施行規則を根拠に文部科学大臣が告示する。健康・人間関係・環境・言葉・表現の5領域からなる狙いと内容を示し、小学校以降の教科とは異なり、遊びを通した総合的な指導を基本とする点に特徴がある。保育所保育所保育指針認定こども園幼保連携型認定こども園教育・保育要領と内容の整合が図られており、3歳以上はほぼ共通の方向で編成されている。

現行版(2017年告示)は、就学前に育てたい姿として「幼児期の終わりまでに育ってほしい姿(10の姿)」を明示し、小学校教育への接続(幼保小連携)を強化した。教育委員会や認定こども園を所管する自治体にとっては、就学前施設の教育内容を見るうえでの共通の物差しとなる。

3つの就学前基準の整合

就学前の教育・保育には、幼稚園の幼稚園教育要領、保育所の保育所保育指針、幼保連携型認定こども園の教育・保育要領という3つの基準が並立する。施設の所管が文部科学省・厚生労働省(現こども家庭庁)と分かれてきた歴史の名残だが、2017年の同時改訂で3歳以上の教育内容はほぼ共通の記述に揃えられた。施設類型が違っても3歳以上の子どもが受ける教育の方向性を一致させ、どの施設からでも円滑に小学校へ接続できるようにする狙いがある。

10の姿と幼保小接続

現行要領は「幼児期の終わりまでに育ってほしい姿」を10項目で具体化し、卒園時の育ちの姿を保育者と小学校教員が共有できるようにした。健康な心と体、自立心、協同性、思考力の芽生え、言葉による伝え合い、豊かな感性と表現などがその内容である。これは到達目標ではなく方向性を示すもので、小学校のスタートカリキュラム(入学直後の接続期に生活科を中心とした合科的・関連的な指導を行う取組)と組み合わせて、就学前後の段差を緩やかにする接続の道具として用いられる。要領は教育課程の基準であって個々の子どもの達成度を測る物差しではない点に留意が要る。

つながりのある用語

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