当選無効とは、選挙自体は有効であることを前提に、当選人の決定が法令に反するなどの理由で、その者の当選の効力が否定されることをいう。
選挙の手続には問題がないのに、当選した人の資格や得票の数え方に誤りがあったとき、その当選はどうなるのか。当選無効は、選挙の管理執行は適法であることを前提に、得票数の計算誤り、被選挙権を欠く者の当選、兼職禁止への抵触などを理由として、特定の当選人の当選の効力が失われることをいう。当選争訟による判断のほか、選挙犯罪による刑の確定や連座制の適用によっても生じる。連座制では、候補者の親族や秘書、選挙運動の総括主宰者などが買収などの重い選挙犯罪で有罪となると、候補者本人が関与していなくても当選が無効となり、同一選挙区での立候補も一定期間制限される。当選が無効となった場合は、次点者の繰上補充や再選挙によって当選人が定め直される。
当選無効が生じる原因
当選無効は複数の経路で生じる。第一は当選争訟であり、得票数の計算・案分の誤り、被選挙権の不存在、兼職禁止規定への抵触などを理由に、当選人決定の効力が否定される。第二は選挙犯罪で、当選人自身が買収などの罪で刑に処せられ確定すると当選を失う。第三は連座制で、総括主宰者・出納責任者・地域主宰者・親族・秘書など一定の関係者が買収等の重い選挙犯罪で有罪(原則として禁錮以上の刑が確定)となった場合、候補者本人が関与していなくても当選が無効となる。いずれも選挙の手続自体は有効であることを前提とする点で、選挙の効力を否定する選挙無効と区別される。
連座制と立候補制限
連座制は、候補者・当選人と一定の関係にある者の選挙犯罪について、候補者等に当選無効と立候補制限という重い効果を結びつける制度である。対象となる関係者の範囲には、選挙運動を総括して主宰した総括主宰者、選挙費用の収支を担う出納責任者、一定地域の運動を主宰した地域主宰者のほか、候補者の父母・配偶者・子・兄弟姉妹や、候補者と意思を通じた秘書などが含まれる。これらの者が買収等で有罪となり刑が確定すると、原則として当選が無効となるとともに、当該候補者は同一の選挙区で当該選挙の期日から5年間立候補できなくなる。候補者本人の故意・過失を問わず効果が及ぶため、選挙運動関係者の法令遵守を候補者側が徹底する必要が生じる。
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