ジチテン

公民権停止

読み:こうみんけんていし

別名:選挙権及び被選挙権の停止
意味

公民権停止とは、選挙犯罪などにより刑に処せられた者について、一定期間その選挙権および被選挙権を有しないものとする制度である。

選挙違反で有罪になった人は、いつまで選挙に関われなくなるのか。公民権停止は、買収などの選挙犯罪や政治資金規正法違反などにより刑に処せられた者について、その執行が終わるまでの期間に加え、法令や裁判所の判断で定められる一定の期間、選挙権および被選挙権を有しないものとする制度である。選挙の公正を害した者を一定期間にわたり選挙過程から遠ざける趣旨に立つ。停止される期間は罪や刑の内容によって異なり、裁判所が情状により停止期間を短縮し、または停止しない旨を判決で言い渡すこともある。公民権が停止されている間は、投票することも立候補することもできず、当選人が選挙犯罪により公民権を停止されれば当選無効につながる。連座制による立候補制限とは根拠も効果も別個の制度である。

停止の対象と期間

公民権停止は、公職選挙法の選挙犯罪や政治資金規正法の一定の罪などにより刑に処せられた者に生じる。典型は、罰金刑に処せられた者についてその裁判が確定した日から一定年数、禁錮以上の刑に処せられた者についてその執行を受けることがなくなるまでの期間に加えて一定年数、選挙権・被選挙権を有しないものとする扱いである。停止される具体的な年数は罪と刑の種類により法令で定められる。裁判所は、情状により、刑の言渡しと同時に、公民権を停止しない旨または停止期間を短縮する旨を判決で言い渡すことができ、逆に悪質な事案では停止期間を延長する扱いもある。停止期間中の者は選挙人名簿に登録されず、または登録されていても投票できず、立候補もできない。

当選無効・連座制との関係

公民権停止は、当選人本人が選挙犯罪で刑に処せられた場合には当選無効と結びつく。すなわち、当選人が公民権を停止されれば被選挙権を失うため当選を失う。一方、連座制は候補者本人ではなく総括主宰者・出納責任者・親族・秘書などの関係者の選挙犯罪を理由に、候補者の当選無効と同一選挙区での立候補制限をもたらす制度であり、関係者の刑事責任に伴う公民権停止とは別個に、候補者へ及ぶ効果である。両者はいずれも選挙の公正を担保するための制度だが、公民権停止が犯罪を犯した本人の選挙権・被選挙権を奪う一般的効果であるのに対し、連座制は本人以外の犯罪を候補者の立候補資格に連結させる特別な効果である点で区別される。

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