総計予算主義とは、一会計年度の一切の収入及び支出をすべて歳入歳出予算に編入しなければならないとする予算原則である。地方自治法第210条に定められ、収入から経費を差し引いた純額のみを計上する純計主義を排する。
歳入から必要な経費を差し引いた残りだけを予算に載せてよいとすれば、いくら集めていくら使ったのかという全体像が予算から消え、議会の統制も働きにくくなる。総計予算主義は、一会計年度の一切の収入支出を漏れなく歳入歳出予算に計上することを求める原則である(地方自治法第210条)。
これにより予算は団体の財政活動の全体を映し、住民や議会がその規模と内訳を把握できる。収入と支出を相殺した純額のみを示す純計主義と対比される考え方であり、たとえば手数料を徴収して行う事業でも、収入は歳入に、経費は歳出にそれぞれ両建てで計上する。一切を予算に編入するという建前の例外として、歳入歳出外現金のような限られた取扱いがある。
全額計上の原則と純計主義
地方自治法第210条は、一会計年度における一切の収入及び支出はすべて歳入歳出予算に編入しなければならないと定める。これを総計予算主義といい、収入の総額(グロス)と支出の総額をそのまま計上する。これに対し、収入から経費を控除した差引額(ネット)だけを計上する考え方を純計主義といい、地方公共団体の予算は総計予算主義を採る。総額で示すことにより、財政の規模と資金の流れの全体が予算の上で見えるようになり、議会の議決による統制が事業の隅々まで及ぶ。
予算に編入しない現金の取扱い
一切を歳入歳出予算に編入するという原則にも、性質上の例外がある。地方公共団体が一時的に保管するにすぎない現金、たとえば入札保証金や源泉徴収した所得税、職員の給与から控除した社会保険料などは、団体自身の収入・支出ではないため歳入歳出予算には計上せず、歳入歳出外現金として区分して経理する(地方自治法第235条の4第2項)。これらは最終的に本来の権利者へ支払われる預り金であり、総計予算主義の枠外で扱われる。
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