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ジチテン

総合型地域スポーツクラブ

読み:そうごうがたちいきすぽーつくらぶ

別名:総合型クラブ
意味

総合型地域スポーツクラブとは、複数の種目を備え、子どもから高齢者まで地域住民が技術や志向に応じて参加でき、住民が主体的に運営する地域密着型のスポーツクラブである。

部活動の地域移行で「受け皿はどこにあるのか」と問われたとき、真っ先に名前が挙がる存在が総合型地域スポーツクラブである。学校運動部と企業スポーツに依存してきた日本のスポーツ環境を地域基盤へ移すため、文部省が1995年度に育成のモデル事業を始め、2000年のスポーツ振興基本計画が全国の各市区町村に少なくとも一つの育成を掲げたことで全国に広がった。単一種目・勝利志向のチームと違い、多種目・多世代・多志向を掲げ、会費による自主運営を原則とする点が設計思想である。市町村にとっては、住民の健康づくりや介護予防の連携先、公共スポーツ施設や学校体育施設の利用団体ないし指定管理者、そして休日部活動の地域移行の受け皿候補という三つの顔を持つ相手であり、体育・スポーツ協会や競技団体と並ぶ地域スポーツ政策の基礎単位になっている。一方で、スポーツ振興くじ(toto)助成や市町村の補助で立ち上がったクラブが自立した経営に移れず行政依存にとどまる例も少なくなく、量から質への転換が政策課題とされてきた。

登録・認証制度と「量から質」への転換

クラブ数は2000年代に急増し、スポーツ庁の調査では全国でおよそ3,500クラブ、市区町村のカバー率は8割を超える水準に達した一方、会員数の減少や指導者の不足で活動が形骸化するクラブも目立つようになった。第3期スポーツ基本計画(2022年度からの5か年)は量的拡大から質的充実へ方針を転換し、同年度から日本スポーツ協会と都道府県の体育・スポーツ協会等による登録・認証制度が始まった。登録には規約や会計の整備、活動実態などの基準を満たす必要があり、登録クラブであることが公的支援や部活動の地域移行の受託主体としての信頼性の前提として扱われつつある。市町村には、クラブを補助金の交付先としてだけ見るのではなく、登録基準を満たす経営体へ育てる中間支援という新しい仕事が生まれている。

部活動の地域移行における受け皿の現実

2022年にスポーツ庁の有識者会議が休日の運動部活動を地域へ移行する提言をまとめて以降、総合型クラブは運営団体の有力候補に位置付けられてきた。実際に受け皿となるには、平日夕方や休日に動ける指導者の確保、学校施設の利用調整、スポーツ安全保険などの保険設計、保護者が負担する会費の水準設定といった実務の壁があり、指導者への謝金単価や困窮世帯の会費補助をどう組むかは市町村の制度設計に委ねられている。クラブの側も、中学生の受入れで会員層が広がる利点と、競技志向の指導体制を整える負担との間で判断が分かれており、地域移行はクラブ・学校・教育委員会首長部局の四者調整として進む。

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