ジチテン

部活動地域移行

読み:ぶかつどうちいきいこう

別名:部活動の地域連携
意味

部活動地域移行とは、公立中学校などの運動部や文化部の活動を、学校の教員による指導から、地域のスポーツ団体や文化団体などが担う形へと段階的に移していく取組みをいう。教員の負担の軽減と、子どもの活動の場の確保を目的とする。

中学校の部活動は、長く教員の熱意に支えられてきたが、休日も含めた指導が教員の大きな負担となり、少子化で部の維持も難しくなっている。部活動地域移行は、この活動の担い手を学校から地域へと移し、教員の負担を軽くしつつ子どもの活動の場を守ろうとする取組みである。

まず休日の活動から、地域のスポーツクラブや文化団体、民間の事業者などが指導を担う形への移行が進められている。教員は、本来の授業や生徒の指導に専念しやすくなり、専門的な指導者のもとで子どもが活動できる利点も期待される。一方で、指導を担う地域の人材をどう確保するか、活動にかかる費用を誰が負担するか、家庭の経済状況によって参加に差が生じないかといった課題が多い。制度はなお移行の途上にあり、推進する期間の区分や呼び方も見直されており、地域の実情に応じた進め方が模索されている。

教員の負担軽減と担い手の確保

部活動地域移行の出発点にあるのは、教員の負担の軽減である。部活動の指導は、本来の勤務時間を超えて、平日の放課後や休日にも及び、教員の長時間労働の大きな要因となってきた。専門外の競技や種目を指導せざるをえない例も多い。地域移行は、この指導を地域の担い手に委ねることで、教員が授業や生徒指導に専念できるようにするねらいを持つ。しかし、その担い手をどう確保するかが最大の難所である。指導できる人材は地域によって偏りがあり、とりわけ過疎地域では受け皿となる団体も指導者も乏しい。教員が兼業の形で引き続き指導に関わる例もあるが、それでは負担の軽減につながらない。地域に十分な担い手がいて初めて成り立つ取組みであり、人材の確保が移行の鍵を握る。

費用負担と参加機会の公平

地域移行が進むと、活動にかかる費用の負担という新たな問題が生じる。学校の部活動は、教員が指導を担うため、家庭の費用負担は比較的小さく抑えられてきた。これに対し、地域の団体や民間の事業者が指導を担うようになると、指導者への謝金や施設の利用料などが必要となり、その費用が家庭に求められることになりやすい。費用を払える家庭の子どもは活動を続けられるが、そうでない家庭の子どもが参加をあきらめざるをえないとなれば、子どもの活動の機会に経済的な格差が持ち込まれてしまう。誰もが活動に参加できるようにするには、低所得の家庭への支援や、公的な財源による負担の軽減が欠かせない。教員の負担を減らすことと、子どもの参加の機会を公平に保つことの両立が、地域移行に問われている。

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