食料・農業・農村基本計画とは、食料・農業・農村基本法に基づき、食料の安定供給や農業・農村の振興に関する施策の方向と食料自給率の目標を定めるため、政府がおおむね5年ごとに策定する計画である(食料・農業・農村基本法)。
食料自給率の目標は何%で、その達成のため国は何を進めるのか。その内容を具体的に示すのが食料・農業・農村基本計画である。食料・農業・農村基本法が理念や基本方針という骨格を定めるのに対し、その理念を期間を区切った具体的な施策と数値目標に落とし込むのが基本計画の役割である。
基本計画は政府がおおむね5年ごとに見直して策定する。食料自給率の目標のほか、食料の安定供給の確保、農業の持続的発展、農村の振興に関する施策の方向、講ずべき施策の内容などが盛り込まれる。情勢の変化や前計画の達成度を踏まえて改定され、その後5年間の農政の基本方針となる。
自治体にとって基本計画は、地域の農業振興計画や農業経営基盤強化促進法に基づく計画を組み立てる際の上位の方向づけとなる。国が掲げた自給率目標や担い手確保・農地保全の方針が、都道府県・市区町村の農政施策へと段階的に具体化されていく。2020年の前計画に続き2025年に改定された最新計画では、2024年に改正された基本法の食料安全保障重視の方針が反映されている。
基本計画の位置づけと内容
食料・農業・農村基本計画は、食料・農業・農村基本法が定める理念・基本方針を、期間を区切った具体的な施策と数値目標に落とし込む計画である。法が骨格を、計画が肉付けを担う関係にあり、計画は政府がおおむね5年ごとに策定・見直す。盛り込まれる主な事項は、食料自給率の目標、食料の安定供給の確保に関する施策、農業の持続的な発展に関する施策、農村の振興に関する施策、そしてこれらの施策を総合的・計画的に推進するために必要な事項である。食料自給率の目標は計画の中核であり、生産・消費の両面の課題に対応する指針として機能する。前計画の達成度と情勢の変化を踏まえて改定されるため、その時々の農政の優先課題が反映される。
自治体施策との連なり
基本計画は国の農政の基本方針であり、都道府県・市区町村の農政施策の上位の方向づけとなる。自治体が農業振興計画を定めたり、農業経営基盤強化促進法に基づく地域計画(旧・人・農地プラン)や農地の集積・集約を進めたりする際、基本計画が掲げる自給率目標・担い手確保・農地保全・スマート農業推進などの方針が前提として働く。国の方針が都道府県の方針へ、さらに市区町村の現場施策へと段階的に具体化される構造である。2025年に改定された最新の基本計画には、2024年改正の基本法で前面化した食料安全保障の確保や、生産資材の安定供給、農業の生産性向上といった方針が反映され、その後5年間の農政運営の基礎となっている。
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