出産・子育て応援交付金とは、妊娠届出時と出生届出後にそれぞれ給付金を支給し、あわせて妊娠期から子育て期まで継続的に相談支援を行う、市町村が実施する国の事業である。
妊娠・出産・子育ての各段階で、現金給付と相談支援をどう一体で届けるか。2022年度の補正予算で創設されたのが出産・子育て応援交付金である。市町村は妊娠届を出した妊婦に5万円相当、出生後に子ども1人あたり5万円相当を支給し、現金・クーポン・電子マネーなど自治体が選んだ方法で給付する。給付と同時に、保健師などが面談やアンケートで状況を把握し、必要なサービスにつなぐ伴走型相談支援を行う点が特徴である。経済的支援だけでなく、孤立しがちな妊産婦・子育て家庭との接点をつくり、産後ケアや家事支援などの利用へ橋渡しすることをねらう。2024年の改正児童福祉法で妊婦のための支援給付として制度化され、恒久的な仕組みへ移行した。
給付と伴走型相談支援の一体実施
出産・子育て応援交付金の核心は、経済的支援と伴走型相談支援を一体で行う点にある。給付は妊娠届出時の出産応援給付と、出生届出後の子育て応援給付の2段階で、いずれも所得制限なく支給される。これと並行して、妊娠届出時・妊娠8か月前後・出生後の面談や継続的な情報発信を行い、保健師や子育て世代包括支援の担当が家庭の状況を把握する。給付を相談支援につなぐきっかけとし、支援が必要な家庭を早期に見つける設計である。
制度化と実施体制
本事業は当初、国の補正予算による交付金事業として始まったが、2024年の改正児童福祉法により妊婦のための支援給付および妊婦等包括相談支援事業として法律上に位置付けられ、恒久的な制度へ移行した。実施主体は市町村で、給付の方法や面談の実施方法は自治体ごとに設計の幅がある。こども家庭センターを相談支援の拠点とする例も多く、母子保健と子育て支援の両機能を結びつける接点となる。担当課は給付事務と面談体制の両方を回す体制づくりを迫られる。
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