ジチテン

失職

読み:しっしょく

意味

失職とは、職員が一定の事由に該当したことにより、任命権者の処分を要せず法律上当然に職員の身分を失うことをいう。欠格条項に該当した場合や任期満了などがこれに当たる。

辞令や処分という行為を経ず、要件に該当した瞬間に自動的に職を失うという、退職とは異なる身分喪失のかたちである。職員が職を失う経路には、本人の願いによる退職、任命権者の処分による免職などがあるが、失職はそのいずれとも異なる。地方公務員法の定める欠格事由に在職中に該当した場合などには、改めて免職処分を行わなくても、その事由が生じた時点で法律上当然に職員でなくなる。任期付職員会計年度任用職員の任期満了も、処分を経ない身分の喪失として失職に含めて扱われることがある。処分でないため、不利益処分としての審査請求の対象にならない点が実務上の要点となる。

処分による免職との違い

失職の最大の特徴は、任命権者の意思表示(処分)を介さずに身分を失う点にある。懲戒免職や分限免職は、任命権者が「免職する」という処分を行って初めて職を失わせるのに対し、失職は欠格事由への該当などの客観的要件が満たされた時点で、法律の効果として当然に生じる。このため、失職には処分に伴う説明・弁明の手続がなく、本人に対する不利益処分として行政不服審査の対象にもならない。「いつ失職したか」は要件該当の時点で機械的に定まるため、刑の確定日などの事実認定が決定的に重要になる。

退職手当再任用への影響

失職の原因によって、退職手当や再就職の扱いが変わる。欠格事由(禁錮以上の刑など)による失職では、退職手当が支給されない、または全部・一部が支給制限されることが多い。一方、任期満了による失職は本人に非違があるわけではないため、退職手当の扱いは異なる。失職か、依願退職か、免職処分かによって、退職手当の有無や金額、再度の任用の可否が大きく変わるため、職員が職を失う際には、それがどの経路に当たるのかを正確に整理することが、給与・人事事務の前提となる。

つながりのある用語

対比

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