ジチテン

公示送達

読み:こうじそうたつ

意味

公示送達とは、送達を受けるべき者の住所・居所が不明であるなどの理由により通常の方法で書類を送達できない場合に、その書類をいつでも交付する旨を一定の方法で公示することによって送達の効力を生じさせる制度をいう。

処分や通知の名宛人が行方不明で、書類をどうしても届けられない。それでも手続を先に進めなければならないとき、行政はどうするか。公示送達は、相手に直接届けられない場合に、公示という形で送達の効力を擬制し、手続を停滞させないための仕組みである。

名宛人の住所・居所が不明な場合や、外国でする送達が困難な場合などに用いられる。自治体実務では、地方税督促や納税の告知、固定資産税の通知などで納税義務者の所在が不明なときに使われることが多い。掲示場への掲示や、官報・公報への掲載といった方法で公示し、掲示を始めた日から一定期間の経過によって送達があったものとみなされる。相手が現実に知らなくても効力が生じる擬制であるため、要件と手続は厳格に運用される。

要件と効力発生の擬制

公示送達は、送達を受けるべき者の住所・居所その他送達をすべき場所が知れない場合や、外国においてすべき送達についてその方法によることができない場合などに、通常の送達に代えて行われる。具体的には、送達すべき書類をいつでも交付する旨を市町村の掲示場に掲示し、あるいは官報・公報に掲載するなどの方法で公示する。地方税法や国税通則法は、掲示を始めた日から起算して一定期間(おおむね7日)を経過したときに書類の送達があったものとみなすと定め、現実の到達を要さずに送達の効力を擬制する。

厳格な運用の必要

公示送達は、名宛人が現実に書類の内容を知らないまま送達の効力が生じる擬制であるため、相手の権利保護を図るため、その要件は厳格に判断される。住所・居所が「知れない」というためには、住民票戸籍の調査、関係者への照会など、所在を把握するための相応の調査を尽くしたことが前提となる。調査を尽くさずに安易に公示送達を行えば、送達自体が違法と評価され、その後の処分の効力にも影響しうる。督促や差押えに先立つ手続で用いられることが多く、後続処分の適法性を支える前提として正確に運用しなければならない。

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