ジチテン

住民税非課税世帯

読み:じゅうみんぜいひかぜいせたい

意味

住民税非課税世帯とは、世帯員全員が住民税の所得割・均等割をいずれも課されない世帯であり、低所得を示す指標として各種福祉給付の対象判定に用いられる区分である。

住民税が課されるかどうかは前年の所得によって決まり、所得が一定以下であれば均等割所得割とも課税されない。この非課税の状態が世帯員全員に当てはまる世帯を住民税非課税世帯と呼び、生活保護に至らない低所得層を簡便に把握できるため、国や自治体の数々の給付・減免線引きに転用されている。介護保険の保険料段階や高額介護サービス費の上限、保育料の減免、臨時的な給付金の支給対象などが代表例である。窓口では、課税・非課税の判定が前年所得に基づくこと、世帯の範囲をどう取るか、課税されている同居者がいると世帯全体が対象外になることが、給付の可否をめぐる相談の論点になる。

福祉給付の共通の線引きとして転用される理由

住民税非課税という状態は、本来は税の賦課の結果にすぎないが、所得が一定水準を下回ることを公的なデータで確認できるため、福祉分野では「資力が乏しい世帯」を判定する共通のものさしとして広く使われている。各制度が独自に所得調査をするより、既に市町村が把握している課税情報を流用するほうが行政コストが低く、申請者の負担も小さいことが背景にある。

ただし非課税の判定は前年の所得に基づくため、年の途中で収入が激減しても直ちには非課税扱いにならず、給付のタイミングと生活困窮の実態がずれることがある。また「世帯全員が非課税」という要件のため、低年金の高齢者世帯に課税される同居者が一人いるだけで対象から外れるなど、世帯の取り方が給付の可否を左右する。臨時的な給付金では、この非課税世帯を対象とする設計が繰り返し用いられ、自治体の担当課が短期間で対象世帯を抽出・通知する事務が生じる。

ご意見箱(匿名でひとことから投稿できます)