助産施設とは、保健上必要があるにもかかわらず経済的理由により入院助産を受けられない妊産婦を入所させて助産を行う、児童福祉法に定める児童福祉施設をいう。
出産には費用がかかるが、生活が困窮していて医療機関で安全にお産をする費用を用意できない妊産婦はどうすればよいのか。この場合に利用できるのが児童福祉法に基づく助産施設である。保健上の必要があるのに経済的理由で入院して出産することが難しい妊産婦を入所させ、助産を行う児童福祉施設で、産科のある病院・診療所や助産所が指定を受けて担うことが多い。利用を希望する妊産婦は福祉事務所のある市・福祉事務所を設置する町村などに申し込み、所得などの要件に応じて費用の全部または一部が公費で負担される。生活保護世帯や市町村民税非課税世帯などが主な対象で、母子保健や生活困窮者支援の窓口と連携しながら、安全な出産の機会を経済的理由で失わせないための仕組みとして運用される。
制度の位置付けと対象
助産施設は、児童福祉法が定める児童福祉施設の一つで、保健上必要があるにもかかわらず経済的理由により入院助産を受けることができない妊産婦を入所させて助産を行う施設である。実際には独立した施設というより、産科を有する病院・診療所や助産所が助産施設としての指定を受け、対象となる妊産婦を受け入れる形が一般的である。利用の対象は、生活保護世帯や所得が一定基準以下の世帯など、自費での入院出産が困難な妊産婦であり、世帯の所得階層に応じて費用負担が定められる。利用を希望する妊産婦は、福祉事務所を設置する自治体に申し込み、市町村が要件を確認したうえで入所を決定する。この入院して助産を受ける措置を入院助産と呼ぶ。
申込みの窓口と関連施策
助産施設の利用申込みは、福祉事務所のある市や福祉事務所を設置する町村では市町村が、それ以外の町村では都道府県が窓口となる。所得要件の確認や費用負担額の決定を行い、対象と認められれば指定された医療機関等で出産できる。経済的に困難な妊産婦を支える仕組みとしては、ほかに出産育児一時金や、出産前から支援を要する特定妊婦への支援、生活困窮者への各種給付などがあり、助産施設はこれらと組み合わせて運用される。母子保健担当や生活福祉担当が、妊娠の届出や母子健康手帳の交付の機会に支援が必要な妊産婦を早期に把握し、安全な出産につなげることが実務上の要となる。
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