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ジチテン

情報システムの調達

読み:じょうほうしすてむのちょうたつ

意味

情報システムの調達とは、行政機関が業務に用いる情報システムを、要件の整理から事業者の選定・契約・構築・運用に至るまでの一連の手続を通じて確保することをいう。物品・役務の一般競争入札に乗りにくい知的・継続的な調達である点に実務上の難しさがある。

情報システムの調達は、庁内の業務をどう変えるか(要件定義)から、誰にどう作らせ・運用させるか(事業者選定・契約・内製か外注か・複数団体での共同利用)までを含む、自治体DXの土台となる営みである。一般的な物品調達と異なり、仕様を固め切れないまま発注すると後から要件が膨らみ、特定事業者しか保守できないベンダーロックインや「2025年の崖」と呼ばれる老朽化リスクを招きやすい。このため、提案依頼書(RFP)による企画競争総合評価落札方式が用いられ、要件定義の精度が調達全体の成否を左右する。近年は、ノンカスタマイズを原則とする自治体情報システムの標準化ガバメントクラウドの利用、デジタルマーケットプレイスによるSaaS調達など、調達のあり方そのものが転換期にある。調達形態の選択(個別調達か共同利用か、外注か内製化か)は、コスト・人材・統制のトレードオフを伴う経営判断である。

調達形態——外注・共同利用・内製化

情報システムの調達形態は、外部事業者への委託、複数団体による共同利用、自組織での内製化に大別される。外注は人材が乏しくても導入できる反面、仕様の理解が事業者側に偏り、保守や改修のたびに依存が深まりやすい。システム共同利用は構築費・保守費を分担して負担を抑えられるが、団体間で業務手順をそろえる調整が前提となる。内製化は要件変更への即応や知見の蓄積に資する一方、技術者の確保と育成が継続的な課題となる。

物品調達と異なる難しさ

情報システムは、発注時点で完成像を細部まで定義しきれず、構築の過程で要件が具体化していく性質を持つ。そのため、最低価格で機械的に落札者を決める一般競争入札になじまず、提案内容を評価する企画競争や総合評価落札方式が多く採られる。要件定義が曖昧なまま契約すると、追加開発の費用負担や納期遅延、さらには特定事業者しか手を入れられないベンダーロックインを生むため、調達の上流工程の精度が決定的に重要となる。

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