提案依頼書(RFP)とは、システム調達で発注者が事業者に対し、求める要件や条件を示して提案を求めるために交付する文書である。
システムを企画提案方式(プロポーザル)で調達するとき、発注者の求めるものが事業者に正しく伝わらなければ、比較できない雑多な提案が集まってしまう。提案依頼書(RFP・Request for Proposal)は、調達の目的、必要な機能・性能、予算や納期の条件、評価の観点を示して、事業者に提案を求める文書である。要件定義で整理した内容を発注の言葉に翻訳したものであり、ここで評価基準を明確にしておくことで、価格だけでなく提案内容の優劣を公正に比べられる。自治体の情報システム調達では、価格と提案を総合的に評価する公募型プロポーザルで用いられることが多い。担当者にとっては、提案依頼書の書きぶりが提案の質と評価の客観性を決めるため、求める要件と評価基準を曖昧にしない点が要点となる。
評価基準を先に示す
提案依頼書(RFP)では、何をどのように評価して事業者を選ぶかを、提案を募る前に明らかにしておく。評価項目とその配点、最低限満たすべき必須要件と、優劣を競う加点要件の区別を示すことで、事業者は力の入れどころを定めて提案でき、発注者も応募者間を同じ物差しで比べられる。選定後に「なぜこの事業者か」を問われたときの説明責任も、事前に公表した基準に沿って果たせる。基準を後出しすれば、特定事業者に有利な恣意的な選定だという不公正の批判を招き、再調達に追い込まれることもある。価格と提案内容をどう重み付けするかも、あらかじめ決めて示しておく。
要件定義との連続性
提案依頼書は、要件定義でまとめた「何が必要か」を、調達の言葉に置き換えて事業者へ伝えるものである。両者は地続きであり、要件があいまいなまま提案依頼書を作れば、求めるものが伝わらず、出てくる提案も方向がばらつき、評価の物差しもぶれる。逆に要件がしっかり固まっていれば、提案依頼書はそれを発注の形式に整えるだけで済み、提案の比較もしやすい。提案依頼書だけを切り出して作ろうとせず、要件定義の成果を土台に据えることが、よい調達の前提になる。
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