福祉事務所が生活保護費を支給する相手は個人ではなく世帯であり、その受給単位を指すのが被保護世帯である。生活保護は世帯を単位として要否や程度を判定する世帯単位の原則をとるため、同居して生計を一つにする家族はまとめて一つの被保護世帯として扱われる。統計では被保護世帯数や世帯類型(高齢者・母子・障害者・傷病者・その他)、被保護人員、保護率などの指標で動向が把握される。高齢化の進展により高齢者世帯の割合が高まり、単身の高齢者世帯が被保護世帯の多くを占める傾向が続いている。福祉事務所のケースワーカーは被保護世帯ごとに担当して訪問や指導を行い、自立に向けた支援を進める。
世帯単位の原則が生む受給の単位
生活保護は世帯を単位として、保護が必要かどうか、どの程度必要かを判定する。これを世帯単位の原則といい、同居して生計を共にする家族は一つの世帯としてまとめて扱われる。世帯全体の収入や資産を最低生活費と比べ、不足する分が保護費として支給されるため、世帯員の誰かに収入があればその分は世帯全体の収入として算定される。したがって受給の単位となるのが被保護世帯であり、個人ではなく世帯がカウントの基礎となる。例外として、世帯の中に特定の事情を抱える人がいる場合に、その人だけを世帯から分けて扱う世帯分離という運用があり、進学した子や長期入院者などをめぐって用いられることがある。
保護率と世帯類型で読む生活保護の動向
被保護世帯は生活保護の動向を測る統計単位として用いられる。代表的な指標が保護率で、人口千人あたりの被保護人員をパーミルで表し、地域や時期による受給の広がりを比べる物差しとなる。被保護世帯は高齢者世帯・母子世帯・障害者世帯・傷病者世帯・その他の世帯という類型で集計され、どの層に困窮が偏っているかを把握できる。近年は高齢化を背景に高齢者世帯、とりわけ単身高齢世帯の割合が高まり、被保護世帯の構成が変化している。福祉事務所のケースワーカーは被保護世帯ごとに担当として割り当てられ、定期的な家庭訪問や生活状況の確認、就労支援や医療扶助の管理を行い、世帯の自立に向けた援助方針を立てていく。
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