ジチテン

保護率

読み:ほごりつ

意味

保護率とは、人口に占める生活保護受給者の割合で、通常は人口千人当たりの被保護人員(パーミル・‰)で表す指標をいう。

ある地域でどれだけの人が生活保護で暮らしを支えられているのか。それを人口比でとらえ、地域間や時系列で比較できるようにした指標が保護率である。

保護率は、被保護人員を人口で割った値で、人口千人当たり何人が保護を受けているかをパーミル(‰)で示すのが一般的である。全国平均、都道府県別、市町村別に算出され、地域の経済状況・高齢化・労働市場・住宅事情などを反映して大きな差が生じる。一般に大都市部や産業構造の変化を受けた地域で高く、保護の動向を読む基礎統計として用いられる。自治体にとっては、保護費の財政負担や福祉事務所の業務量を見通すうえでの基本指標であり、生活保護の捕捉率(本来対象となりうる人のうち実際に受給している割合)とは別の概念である点に注意を要する。

地域差を生む要因と読み方

保護率の地域差は、単にその地域の貧困の程度だけでなく、複合的な要因の反映として読む必要がある。高齢化の進んだ地域では、年金だけでは生活が成り立たない高齢者世帯が保護に流入して保護率が上がりやすく、実際に被保護世帯の半数超は高齢者世帯である。また、就労機会の多寡、家賃水準(住宅扶助の地域差)、扶養できる親族の有無、地域の人口流出入なども影響する。したがって保護率の高低をその地域の福祉行政の良否に短絡させるのは誤りで、人口構成や経済基盤を踏まえて解釈する必要がある。

捕捉率との違い

保護率としばしば混同されるのが捕捉率である。保護率が「人口のうち実際に保護を受けている人の割合」を示すのに対し、捕捉率は「本来であれば保護の対象となりうる困窮世帯のうち、実際に保護を受けている世帯の割合」を指す。捕捉率は、資産や収入が保護基準を下回るのに申請に至っていない世帯の存在を問う指標であり、制度の届きにくさ(スティグマや情報不足)を論じる文脈で用いられる。両者は分母が異なる別の概念であり、統計を扱う際の取り違えに注意する。

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