意味
最低生活費とは、生活保護において、その世帯が健康で文化的な最低限度の生活を営むために必要と認定される費用の合計額であり、各扶助の基準額と加算を世帯ごとに積み上げて算定される額である。
生活保護で「いくら支給されるか」は、世帯の困窮の程度を直接測るのではなく、まず「この世帯が最低限度の生活に必要な額」を国の基準で計算し、そこから世帯の収入を差し引いて決める。この必要額が最低生活費であり、生活扶助・住宅扶助・教育扶助などの基準額に、母子加算や障害者加算などの該当する加算を足し上げて世帯単位で算定する。収入が最低生活費を下回ればその差額が保護費として支給され、上回れば保護は適用されない。窓口では、収入認定の範囲や加算の該当可否によって最低生活費が動き、保護の要否そのものが変わる点が判断の中心になる。
最低生活費と収入の対比で要否が決まる
生活保護の要否判定は、世帯の最低生活費と認定収入とを比較する一点に集約される。最低生活費は世帯員の年齢・人数・居住地の級地・障害や母子世帯といった世帯類型に応じて積み上げられるため、同じ収入でも世帯の事情が違えば保護の要否が分かれる。収入が最低生活費に満たなければ不足分が保護費となり、世帯はちょうど最低生活費の水準まで充足される建て付けである。
この仕組みのため、就労収入が増えても最低生活費を超えなければ保護は続き、超えた時点で廃止されるという、収入の崖が生じうる。勤労控除は、この崖を緩和して就労意欲を保つための調整である。最低生活費の各構成要素のうちどれが認定されるかは個別の世帯事情に依存し、加算の見落としは支給額の誤りに直結するため、ケースワーカーが世帯訪問で実態を確認することが算定の精度を支える。
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