意味
勤労控除とは、生活保護において、被保護者の就労収入のうち一定額を収入認定から控除する仕組みであり、就労に伴う経費の補填と就労意欲の助長を目的とする控除である。
就労して得た収入をそのまま全額保護費から差し引けば、働いても手元に残る額が変わらず、働く意欲を削いでしまう。勤労控除は、就労収入の一部を収入認定の対象外とすることで、働いた分だけ世帯の使える額が増える仕組みをつくる。基礎控除のほか、新たに就労した者への新規就労控除、未成年者への控除などがあり、就労収入の額に応じて控除額が決まる。窓口では、控除の種類の適用可否や、就労収入が増えたときに控除後の認定収入がどう動くかが、保護費の計算と就労支援の両面で論点になる。
就労意欲と保護費の調整
生活保護は最低生活費に満たない不足分を補う制度であるため、原理的には収入が増えるとその分保護費が減り、就労しても世帯の総収入が変わらない構造を持つ。勤労控除は、この構造が就労意欲を損なうことを防ぐために、就労収入の一定割合・一定額を収入認定から控除し、手取りが増える余地を残す。基礎控除は就労収入額に応じて段階的に設定され、収入が多いほど控除額も大きくなる。
勤労控除には、就労に直接必要な経費を補填する側面と、就労を続ける誘因を与える側面の両方がある。新規就労控除や未成年者控除は、就労を始めた時期や年齢に着目した上乗せである。控除の適用を誤ると認定収入が過大・過少になり保護費の計算が狂うため、就労収入の把握と控除種別の判定はケースワークの基本作業となる。就労による自立を促す制度設計の要として、収入認定とセットで運用される。
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