行政手続オンライン化とは、従来の対面・書面による行政手続(申請・届出・申告・通知等)をインターネット・スマートフォン等を介して電子的に行えるようにする取り組みのことで、情報通信技術を活用した行政の推進等に関する法律(デジタル手続法:平成31年法律第16号)やデジタル社会形成整備法(令和3年法律第37号)に基づく国・地方公共団体の義務・努力義務とされる。
平日昼間に窓口へ出向かないと手続きできない仕組みは、働く住民にも、限られた人員で窓口を回す行政にも負担が大きい。行政手続オンライン化は、従来の対面・書面による行政手続(申請・届出・申告・通知等)をインターネット・スマートフォン等で電子的に行えるようにする取り組みで、デジタル手続法(平成31年法律第16号)やデジタル社会形成整備法(令和3年法律第37号)に基づく国・地方公共団体の義務・努力義務とされる。
デジタル手続法(令和元年12月施行)は、法令に基づく申請等を情報通信技術を利用した方法で行うことを原則とするオンライン原則、マイナンバーカードを用いた本人確認(公的個人認証:JPKI)の活用、行政機関間の情報連携による添付書類の省略(住民票・所得証明等の提出を省く)の三本柱を定める。地方公共団体の申請受付は、マイナポータル経由のオンライン申請(子育て・介護・転出入手続き等)や、自治体が独自に整備する電子申請システムで実現される。
自治体での実装と課題
市区町村のオンライン手続きの実装は、マイナポータルの「ぴったりサービス」(子育て・介護等に対応する共通的な電子申請システム)の活用、自治体が独自に整備する電子申請システム(民間SaaSや自治体独自システム)の提供、LGWANを活用した庁内電子決裁との連携によって進められる。課題としては、高齢者・デジタル弱者がオンライン申請できない場合に窓口対応の継続が必要なこと、基幹業務システムとフロントのオンライン申請の連携が取れず手動処理が残ること(フロントだけをデジタル化する「片務性」)が指摘される。
標準化との連動
令和3年のデジタル社会形成整備法(デジタル社会の形成を図るための関係法律の整備に関する法律)はデジタル手続法等を改正・整備し、地方公共団体の基幹業務システム(住民記録・税・福祉等の17業務)の「標準準拠システム」への移行(2025年度末目標)と一体的にオンライン化を推進する枠組みを設けた。標準準拠システムに移行した自治体では、オンライン申請から基幹業務システムへの電子的なデータ連携が実現しやすくなり、バックオフィスの手入力の減少が見込まれる。
電子申請普及の効果
行政手続のオンライン化による効果としては、平日昼間の来庁が不要で24時間申請できる住民の利便性向上、窓口対応の人員・時間の節減や書類の電子保管によるスペース削減といった行政のコスト削減、電子申請データを施策立案に活用するEBPMとの連動が見込まれる。一方、マイナンバーカードの普及率・高齢化・デジタルデバイドの状況は自治体によって大きく異なるため、画一的なオンライン化の促進よりも、住民の実情に合わせて窓口・郵送・オンラインのチャネルを多様に保つことが重要となる。
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