ジチテン

附帯決議

読み:ふたいけつぎ

意味

附帯決議とは、議会が議案(予算・条例等)を可決する際に、その執行に当たっての注意事項・要望・意見等を付け加える決議のことである。法的拘束力はなく議案の一部ではないが、執行機関への政治的・道義的な意見表明として機能する。

議会は議案に反対というわけではなくても、その執行のしかたに注文をつけたい場面がある。附帯決議は、予算条例などの議案を可決する際に、執行に当たっての注意事項・要望・意見を付け加える決議であり、議案を修正することなく議会の意思を執行機関へ伝える点が肝心である。

本体議案の可決と一体で行われるため「附帯」と呼ばれ、可決した議案の内容そのものを変えるものではない。国会(特に参議院)での活用が知られるが、地方議会でも「可決しつつ執行に注文をつける」手段として用いられる。法的拘束力はなく行政庁を拘束しないと解されるが、執行機関には誠実に対応する政治的・道義的な義務があるとされる。

附帯決議が使われる場面

附帯決議が付される典型的な場面は、議案におおむね賛成だが執行上の懸念がある場合(「財源確保の見通しを明らかにせよ」など)、影響の大きい条例を可決しつつ経過観察を求める場合、補正予算の執行に特定の条件を付ける場合などである。議案そのものを修正するほどではないものの、無条件で可決することにためらいがある場合に、議会の意思を記録に残す手段として活用される。賛成多数で可決される議案に少数会派の懸念を書き残す場としても使われ、本体議案への賛否とは別に、執行段階で配慮すべき論点を公式の記録として残せる点に実務上の利点がある。

法的拘束力と実務上の扱い

附帯決議は首長・執行機関に対して法的拘束力を持たず、違反した場合でも法律上の制裁はない。しかし執行機関が附帯決議を全く無視した場合は次の議会で政治的な問題になる可能性がある。実務では付帯決議への対応状況を翌議会等で報告するよう求める運用が定着している自治体もある。附帯決議と混同されやすい「意見書」(地方自治法第99条)は国会・政府への要望を外部に表明するものであり、執行機関への指示という性格を持つ附帯決議とは位置付けが異なる。

附帯決議の可決手続き

附帯決議は通常、委員会または本会議動議として提出し、本体議案の可決の前後に採決する。地方議会での手続きは各議会の会議規則によって異なり、動議の提出に一定数の議員の賛成を求める議会もある。本体議案が否決されれば附帯決議は意味を失うため、採決は本体議案の可決を前提に組み立てられる。可決された附帯決議は会議録に記載され、執行機関に送付されて対応が促される。附帯決議そのものに執行を強制する力はないため、議会は次年度の予算審査や決算審査の場で対応状況を確認し、実効性を担保しようとする。

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