普通交付税不交付団体とは、地方交付税法の算定において基準財政収入額が基準財政需要額を上回り、普通交付税が交付されない地方公共団体のことである。固定資産税・住民税等の地方税収が豊かで行政需要を賄える自治体であることを意味し、全国の自治体のうち1割程度(都道府県では東京都のみ)が該当する。
地方交付税は財政力の弱い自治体に配られるが、税収が豊かで自前で行政を賄える自治体にまで配れば、制度の趣旨にも財政の公平にも反する。普通交付税不交付団体は、基準財政収入額が基準財政需要額を上回って普通交付税が交付されない自治体であり、地方税収だけで標準的な行政需要を賄える財政力の豊かさを表す点に意味がある。
地方交付税は財政力の弱い自治体を支える財政の均衡化の仕組みで、不交付団体は交付税を受け取らない代わりに自主財源で行政サービスを賄う。代表は東京都・武蔵野市・港区など大都市圏の自治体で、法人税・住民税・固定資産税の税収が豊富な点が共通する。全国の自治体のうち1割程度(都道府県では東京都のみ)が該当する。
財政力指数と不交付団体
財政力指数(基準財政収入額/基準財政需要額)が1.0以上の自治体が普通交付税不交付団体となる。財政力指数が高い自治体は交付税に依存せず自主財源が豊富であることを意味するが、財政力指数が高すぎると過去に「超豊かな自治体」として批判される場合があった。不交付団体であっても特別交付税(災害・特別事情への対応分)は交付されることがあり、すべての財政補填が遮断されるわけではない。財政力指数が1.0を超えても、その超過分を国が吸い上げる仕組みはないため、税源の偏在が交付税だけでは均されないという指摘につながる。
不交付団体の財政上の特徴
不交付団体は交付税収入がないため、財政計画に「交付税収入の変動リスク」がない一方で、税収の景気変動リスク(法人住民税・法人税割等の景気連動性が高い)を直接受ける。リーマンショック(2008年)の際には不交付団体の大都市自治体が法人税収の激減で財政難に陥った事例があり、好況時の交付税不交付状態が不況時の財政危機に転換するリスクがある。交付税には標準的な税収の落ち込みを補う調整機能があるため、不交付団体はその安全網が働かないぶん、好況時に蓄えた基金で不況に備える自助努力がより強く要る。
受益と負担の観点
東京都等の不交付団体は国の地方交付税の財源(法人税・所得税・消費税等の国税の一定割合)への貢献者でありながら、交付税を受け取らない立場でもある。このため大都市自治体から「偏在する税収構造の是正・大都市特有の行政コスト(集中投資・過密対策等)への対応が不十分」という批判が出る一方、地方自治体側は「一極集中の是正のために大都市集中税収を地方に配分すべき」という議論がある。税源配分の問題として国と地方・大都市と地方の間で長年議論が続いている。
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