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ジチテン

土壌汚染

読み:どじょうおせん

意味

土壌汚染とは、鉛・ヒ素・揮発性有機化合物などの有害物質によって土壌が汚され、その摂取や地下水を介して人の健康に被害を生じるおそれのある状態である。

工場の跡地を再開発しようとして地中から有害物質が見つかる、というのは土壌汚染が表面化する典型的な場面である。土壌汚染は典型七公害の一つだが、大気や水と違って汚染が地中にとどまって長く残り、目に見えにくい点に特徴がある。対策の柱は土壌汚染対策法で、有害物質を使っていた工場の廃止時や一定面積以上の土地の形質変更時などに調査を義務づけ、基準を超える汚染が確認された区域を都道府県知事などが要措置区域形質変更時要届出区域に指定して管理する。区域に指定されると、汚染の除去や封じ込めなどの措置が求められ、土地の売買や開発の制約となるため、不動産取引で重い論点となる。自治体は調査結果の確認、区域指定、措置内容の指導を担う公害行政の所管である。

調査の契機と区域指定の仕組み

土壌汚染は地中に隠れているため、いつ調査するかという「契機」を法律が定めている点が他の公害規制と異なる。土壌汚染対策法では、有害物質を使用していた特定施設を廃止したとき、一定規模(一般に3,000平方メートル)以上の土地で掘削などの形質変更を行うとき、健康被害のおそれがあると知事が認めたときなどに、土地所有者などへ調査が義務づけられる。調査の結果、特定有害物質が基準を超えて検出された土地は、健康被害のおそれの有無に応じて二種類の区域に指定される。汚染の摂取経路があり対策が必要な「要措置区域」と、ただちに措置は要しないが土を動かす際に届出が必要な「形質変更時要届出区域」である。指定された区域は台帳で管理され、誰でも閲覧できる。調査と区域指定が、見えない汚染を見える化して管理する出発点となる。

土地取引・再開発での顕在化

土壌汚染が実務で大きな問題になるのは、土地の売買や再開発の局面である。要措置区域や形質変更時要届出区域に指定された土地は、汚染の除去・封じ込め・盛土などの措置や、土を搬出する際の手続が必要になり、その費用と時間が土地の価値や事業計画に直接響く。区域指定は台帳に記録され公示されるため、買い手はその土地が汚染の管理下にあることを知ったうえで取引することになり、価格交渉や瑕疵をめぐる紛争の火種にもなる。過去に工場や町工場が立地していた土地を住宅やマンションに転用する際、想定外の汚染が見つかって計画が止まることも起こる。自治体の公害担当は、調査結果の確認、区域の指定と解除、措置内容の妥当性の指導という形で、こうした土地のリスク管理に関わっている。

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