ジチテン

土壌汚染状況調査

読み:どじょうおせんじょうきょうちょうさ

意味

土壌汚染状況調査とは、土壌汚染対策法に基づき、有害物質を扱う工場の廃止時や一定規模以上の土地の形質変更の届出時などの契機に、土地の所有者等が指定調査機関に行わせる、特定有害物質による土壌の汚染状況を把握するための調査である。

有害物質を使っていた工場を廃止する、あるいは大規模な造成で土を掘り返す。そのとき、その土地が特定有害物質で汚染されていないかを誰がどう確かめるのか。土壌汚染状況調査は、土壌汚染対策法が定める契機に該当したときに、土地の所有者等が知事の指定を受けた調査機関に行わせる調査であり、汚染の有無と範囲を法的な手続で把握する入口にあたる。調査が義務づけられる契機は、有害物質使用特定施設の使用の廃止(第3条)、一定規模以上の土地の形質変更の届出に対する知事の調査命令(第4条)、土壌汚染により健康被害が生ずるおそれがあると知事が認める場合(第5条)の三つに整理される。

調査は、地歴調査で過去の有害物質の使用状況を絞り込み、おそれの程度に応じて表層の土壌や土壌ガスを採取・分析する手順で進む。指定調査機関でなければ法に基づく調査として認められず、調査結果は知事に報告される。報告を受けた知事は、汚染状態が基準を超え健康被害のおそれがあれば要措置区域に、健康被害のおそれはないが汚染がある土地は形質変更時要届出区域に指定する。調査を怠ったり虚偽の報告をした場合には罰則があり、自治体の環境担当課は工場の廃止届や形質変更の届出を受けた際に、調査義務の発生を見落とさず指導する必要がある。

調査が義務づけられる三つの契機

土壌汚染対策法は、土壌汚染状況調査が義務づけられる契機を大きく三つ定める。第一は第3条に基づく契機で、水質汚濁防止法上の有害物質使用特定施設の使用を廃止したとき、土地の所有者等は調査を行い結果を知事に報告しなければならない。ただし引き続き事業が行われ人の立入りがない土地などは、知事の確認を受けて調査の一時的な猶予を受けられる。第二は第4条に基づく契機で、3000平方メートル以上(有害物質使用特定施設の敷地では900平方メートル以上)の土地の形質変更をしようとする者は事前に知事へ届け出る必要があり、知事が汚染のおそれがあると認めれば土地の所有者等に調査を命じる。第三は第5条に基づく契機で、土壌汚染により健康被害が生ずるおそれがあると知事が認めるときに調査を命じることができる。これらの契機に該当しない自主的な調査もあり、その結果に基づき所有者の申請で区域指定を受けることもできる。

指定調査機関と調査結果に基づく区域指定

土壌汚染状況調査は、環境大臣または都道府県知事の指定を受けた指定調査機関が行わなければ、法に基づく調査として扱われない。調査は、対象地での特定有害物質の使用履歴を文献・聞き取りで把握する地歴調査から始め、汚染のおそれの区分に応じて表層土壌の採取や土壌ガスの測定を行い、必要に応じてボーリングによる深部の調査へ進む。調査結果は知事に報告され、土壌の汚染状態が基準(土壌溶出量基準・土壌含有量基準)を超えるかどうかで扱いが分かれる。基準を超え、かつ健康被害が生ずるおそれがある土地は要措置区域に指定され、汚染の除去等の措置を講ずべきことが指示される。基準を超えるが摂取経路がなく健康被害のおそれがない土地は形質変更時要届出区域に指定され、土地の形質変更の際に届出が必要になる。区域指定は台帳に記録され公開されるため、土地取引や開発の前提情報として参照される。

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