ジチテン

形質変更時要届出区域

読み:けいしつへんこうじようとどけでくいき

意味

形質変更時要届出区域とは、土壌汚染対策法に基づき、土壌汚染状況調査の結果、特定有害物質による汚染状態が基準を超えるが、その摂取経路がないため健康被害が生ずるおそれはないと都道府県知事が認めて指定する、土地の形質の変更時に届出を要する区域である。

土壌に基準を超える汚染があっても、地下水を飲む経路も土に直接触れる経路もなければ、ただちに人の健康に被害が及ぶわけではない。形質変更時要届出区域は、こうした汚染はあるが摂取経路がない土地を知事が指定する区域で、措置までは求めず、土地の形質を変更しようとするときの事前届出によって汚染の拡散を管理する。指定されると、その区域で土地の形質の変更をしようとする者は、原則として着手の14日前までに知事へ届け出なければならず、知事は施行方法が基準に適合しないと認めれば計画の変更を命じることができる。

形質変更時要届出区域は、汚染があり摂取経路もあって健康被害のおそれがある要措置区域と対をなす。両者はともに基準超過の汚染地だが、要措置区域が汚染の除去等の措置の指示を伴い形質変更が原則禁止されるのに対し、形質変更時要届出区域は措置の指示がなく、形質変更も届出を前提に認められる点が異なる。要措置区域で封じ込めや盛土により摂取経路が遮断された土地は、要措置区域の指定が解除されたうえで形質変更時要届出区域に移行する。指定された区域は台帳に記録・公開され、土地取引や開発時に汚染地であることが把握できるようになっている。

指定の要件と要措置区域との違い

形質変更時要届出区域は、土壌汚染状況調査の結果、土壌の汚染状態が土壌溶出量基準または土壌含有量基準を超えるものの、地下水の飲用や直接摂取などの摂取経路がなく、健康被害が生ずるおそれはないと都道府県知事が認めるときに指定される(土壌汚染対策法第11条)。汚染はあるが現に人が有害物質を取り込む経路がない点が、摂取経路があり健康被害のおそれがある要措置区域との決定的な違いである。このため、要措置区域では汚染の除去等の措置の指示と形質変更の原則禁止が課されるのに対し、形質変更時要届出区域では措置の指示はなく、土地の利用そのものは制限されない。区域内の土地は、措置を講じなくても基準超過の汚染が存在し続けるため、汚染の状態を台帳で管理し、形質変更の機会をとらえて汚染の拡散を防ぐ枠組みになっている。

形質変更の届出と施行方法の管理

形質変更時要届出区域内で土地の形質の変更をしようとする者は、原則としてその着手の14日前までに、施行場所・施行方法などを都道府県知事に届け出なければならない。知事は届出に係る施行方法が基準に適合しないと認めるときは、計画の変更を命じることができる。届出の対象には、宅地造成・建築工事に伴う掘削や盛土などが含まれ、汚染土壌を区域外へ搬出する場合は、汚染土壌の処理に係る規制(搬出の届出・運搬基準・処理業の許可制度)が別途かかる。一定の軽易な形質変更や非常災害の応急措置などは届出が不要とされる。届け出ずに形質変更を行ったり、変更命令に従わなかった場合には罰則があり、自治体の環境担当課は区域内の開発計画を把握して、汚染土壌が無秩序に拡散しないよう届出の履行を確認する。

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