低層住宅地の静けさを保ちつつ、徒歩圏に小さなパン屋や食堂があってもよい街。第二種低層住居専用地域は、第一種低層住居専用地域の規制をほぼ踏襲しながら、床面積150平方メートル以下の店舗・飲食店の立地を認める点が違いである。第一種が独立の店舗をいっさい許さないのに対し、第二種では小規模な店舗が2階以下に限って建てられるため、生活利便と住環境の両立がやや前に出る。建築物の高さは第一種と同じく10メートルまたは12メートルの絶対高さ制限がかかり、外壁の後退距離が定められることもある。建蔽率は30〜60パーセント、容積率は50〜200パーセントの範囲で都市計画により定められる。窓口では、低層住専のなかで小規模店舗が出せるかどうかを分ける境目として、第一種か第二種かの確認が実務上重要になる。
第二種低層住居専用地域が認める150平方メートルの店舗
第二種低層住居専用地域と第一種低層住居専用地域の最大の違いは、店舗・飲食店の扱いにある。第二種では、床面積の合計が150平方メートル以内で2階以下の店舗・飲食店・食堂などを独立して建てることができる(建築基準法別表第二・ろ項)。第一種が独立した店舗をいっさい認めず兼用住宅の範囲でしか商業機能を許さないのに対し、第二種は近隣住民向けのコンビニエンスストアや小規模飲食店の立地を正面から認める。ただし許される業種は限定され、騒音や臭気を伴う用途は除かれるため、あくまで低層住宅地の生活を支える範囲にとどまる。この一段の緩和によって、第二種低層住居専用地域は住環境の保護と日常の買物の利便とのあいだで第一種より柔軟な性格を持つ。
第二種低層住居専用地域でも変わらない高さと形態の規制
店舗の扱いで第一種と差がつく一方、建物の高さや形態にかかる規制は第二種低層住居専用地域でも第一種とほぼ同じである。建築物の高さは都市計画で定めた10メートルまたは12メートルの絶対高さ制限を超えられず(建築基準法第55条)、北側斜線制限もかかる。都市計画で外壁の後退距離の最低限度を1メートルまたは1.5メートルと定めることもできる(建築基準法第54条)。つまり第二種低層住居専用地域は、「建てられる用途は第一種より少し広いが、建物のボリュームと形は第一種と同等に抑える」地域として設計されている。小規模店舗の出店相談では、用途は通っても絶対高さ制限や外壁後退で計画が制約される点に注意を要する。
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