食品廃棄物とは、食品の製造・流通・調理・消費の過程で生じる、食用に供されなくなった動植物性の残さや売れ残り・食べ残しなどをいう。食品リサイクル法では食品関連事業者から生じるものを対象に発生抑制と再生利用が求められる。
食料の多くを輸入に頼る一方で大量に捨てられる食品をどう減らし、捨てる場合もどう資源として回すか——その対象を画定するのが食品廃棄物という概念である。食品廃棄物には、製造工程で出る加工残さや調理くず、流通・小売の売れ残り、外食・家庭での食べ残しなどが含まれ、このうち本来食べられたのに捨てられた部分が食品ロスと呼ばれる。食品リサイクル法は、製造・流通・外食などの食品関連事業者に対し、発生抑制を最優先としつつ、肥料化・飼料化・メタン化といった再生利用を促し、業種ごとに再生利用等の実施率の目標を定めている。市町村にとっては、家庭から出る生ごみが一般廃棄物として収集・処理の対象となり、その減量と資源化が清掃事業のコストと最終処分場の負荷を左右する。事業系食品廃棄物の多くは産業廃棄物または事業系一般廃棄物として処理されるため、排出者の業態によって処理ルートが分かれる点も実務上の留意点となる。
食品ロスとの関係——廃棄物のうち「食べられた部分」
食品廃棄物と食品ロスはしばしば混同されるが、包含関係にある。食品廃棄物は調理くずや魚の骨など本来食べられない部分も含む広い概念であるのに対し、食品ロスはそのうち本来は食べられたのに捨てられた部分を指す。したがって食品ロスは食品廃棄物の一部であり、発生抑制の取組みではこの食べられた部分をいかに減らすかが中心課題となる。両概念を区別して把握することが、食品リサイクル法と食品ロス削減推進法それぞれの目的を正しく理解する前提となる。
再生利用の手法と優先順位
食品リサイクル法は、食品廃棄物への対応に優先順位を設けている。まず発生そのものを抑制し、次に再生利用、それも難しい場合に熱回収、最後に減量という階層である。再生利用の具体的手法としては、堆肥にする肥料化、家畜の飼料にする飼料化、発酵させてエネルギーを得るメタン化などがあり、なかでも飼料化は資源としての価値が高いとされる。食品関連事業者は業種別に定められた再生利用等実施率の目標達成が求められ、再生利用事業計画の認定制度などがこれを後押しする。
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