食品ロスの削減の推進に関する法律(食品ロス削減推進法)とは、まだ食べられるのに廃棄される食品の削減を国民運動として推進するため、国・地方公共団体・事業者・消費者の責務や基本方針を定めた法律である。
食べられるのに捨てられる食品をどう減らすか、自治体が施策の足がかりとするのがこの法律である。食品ロス削減推進法は、国に基本方針の策定を、都道府県・市町村に削減推進計画の策定を努力義務として課し、社会全体で食品ロスを減らす取組を後押しする。消費者・食品関連事業者・行政それぞれの責務を定め、毎年10月を食品ロス削減月間とするなど、普及啓発の枠組みも置く。具体策として、フードバンクへの未利用食品の提供促進や、消費者への啓発、外食での食べ残し対策などが想定される。罰則を伴う規制法ではなく、関係者の自主的な取組を促す理念・推進型の法律である点が特徴である。家庭から出る食品ロスは生ごみの減量にも直結するため、廃棄物部局の関心も高い。
自治体の削減推進計画
食品ロス削減推進法は、国が定める基本方針を踏まえ、都道府県と市町村に食品ロス削減推進計画を作るよう努力義務を課している。計画では、地域の食品ロスの実態把握、削減目標、家庭・事業者・行政が取り組む施策を整理する。家庭系の食品ロスは生ごみの中に紛れて出るため、廃棄物部局が行う生ごみ減量や組成調査と一体で進めると効果が高い。事業系では、商慣行の見直しや売れ残りの削減、フードバンク・フードドライブへの寄付を後押しする。罰則のない理念法であるため、計画の実効性は、関係者の巻き込みと継続的な啓発にかかっている。
フードバンクとの連携
食品ロス削減の具体的な受け皿として、法律はフードバンク活動への支援をうたう。フードバンクは、品質に問題はないが包装の傷みや賞味期限の接近などで流通に乗らない食品を企業から引き取り、福祉施設や生活困窮者へ無償で提供する取組である。自治体は、食品関連事業者とフードバンクをつなぐ橋渡しや、活動への財政面・場所面の支援といった形で関与する。提供する側の事業者が安心して寄付できるよう、衛生管理や提供後の責任の整理を進めることも、連携を広げるうえでの実務的な論点になる。
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