意味
選挙長とは、公職選挙法第75条に基づき各選挙ごとに選挙管理委員会が選任し、開票の結果を受けて当選人を決定する選挙会の事務を管理する者である。
投票や開票が適正でも、最終的に「誰が当選したか」を法的に確定させる主体がいなければ選挙は完結しない。その確定を担うのが選挙長で、開票区ごとの開票結果を集計する選挙会を主宰し、得票数を確認して当選人を定め、当選証書を付与する。市区町村議会議員選挙のように開票区が一つしかない選挙では、開票管理者が選挙長を兼ねる扱いが一般的で、両者の事務が連続して行われる。一方、知事選や都道府県議会議員選挙のように複数市区町村にまたがる選挙では、各開票所の開票管理者が報告した結果を選挙長が選挙会で取りまとめる。選挙長は選挙人名簿登録者の中から選任され、職務の公正を担保するため選挙立会人の立会いのもとで事務を行う。
開票管理者との職務の切れ目
選挙長と開票管理者は混同されやすいが、職務の対象が異なる。開票管理者(公職選挙法第61条)は開票区ごとに置かれ、投票の点検と各候補者の得票数の確定までを担う。選挙長はその得票結果を受けて、選挙という単位全体での当選人を決定する。市区町村議会議員選挙のように開票区が市域全体で一つの場合は、開票が終わればそのまま当選人が定まるため、開票管理者と選挙長を同一人が兼ねる運用が広く行われる。これに対し都道府県の選挙では、複数の開票管理者が報告する得票を選挙長が選挙会で合算して初めて当選人が決まるため、両職を分けて選任する必要が生じる。この「開票区での集計」と「選挙単位での確定」という段階の違いが、両者を別の役職として置く理由である。
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