農地利用最適化推進委員とは、農業委員会が委嘱し、担当区域で担い手への農地集積・遊休農地の発生防止・新規参入の促進といった農地利用の最適化を現場で進める非常勤の委員である。
2016年の農業委員会法改正で、農業委員とは別に新設された現場担当の委員がこれである。なぜ設けられたかというと、それまで選挙で選ばれていた農業委員を市町村長の選任制に切り替えて合議体としての判断機能に専念させる一方、地域を歩いて農地の出し手・受け手をつなぐ実働部隊を分離して置く必要があったためである。具体的には、農業委員会が区域ごとに委嘱し、担当区域内で農地の利用状況調査、遊休農地の所有者への意向確認、担い手とのマッチング、人・農地プランの話し合いの世話役などを担う。農業委員が委員会の会議で農地転用の許可や利用権設定を審議するのに対し、推進委員は現場で日常的に動き、その情報を委員会に上げる役割を持つ。両者は連携しつつ役割が分かれており、地域によっては農業委員が推進委員を兼ねる運用もある。報酬や活動量に応じた交付金が国から手当てされている。
農業委員との役割分担
2016年改正前は農業委員が公選制で、農地転用の審議も現場の調整も一体で担っていた。改正後は農業委員を市町村長の選任制(議会同意)に改め、合議体として許可・審議の判断に専念させた。これと対に新設されたのが農地利用最適化推進委員で、担当区域を持ち現場で農地の出し手・受け手の掘り起こしや遊休農地の意向確認を行う。農業委員が「会議で決める人」、推進委員が「現場で動く人」という分担が基本だが、地域の事情で農業委員が推進委員を兼ねる、あるいは推進委員を置かず農業委員のみとする運用も認められている。両者の定数は農地面積などに応じて条例で定める。
担い手集積・人・農地プランとの接続
推進委員の中心業務は農地利用の最適化、すなわち担い手への農地集積・集約化、遊休農地の発生防止・解消、新規参入の促進である。実務では区域内の農地の利用状況を一筆ごとに把握し、高齢化や後継者不在で手放したい所有者の意向を聞き取り、規模拡大を望む担い手や新規就農者へつなぐ。この情報は人・農地プラン(地域計画)の話し合いの素地となり、農地中間管理機構を通じた貸し借りの調整にもつながる。活動の成果に応じて国から農地利用最適化交付金が支給される仕組みで、現場の動きを評価・後押しする設計になっている。
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