認定経営革新等支援機関(認定支援機関)とは、中小企業支援に関する一定の専門知識と実務経験を有すると国の認定を受け、中小企業の経営課題に対する助言や計画策定を支援する者をいう。
中小企業向けの補助金や制度を担当していると、申請要件に「認定経営革新等支援機関の確認を受けた事業計画」という文言が頻繁に現れる。これは何者で、なぜ確認が要るのか。認定経営革新等支援機関は、中小企業経営力強化支援法(現・中小企業等経営強化法)にもとづき、国が経営支援の担い手として認定した税理士・公認会計士・中小企業診断士・金融機関・商工会・商工会議所などである。経営革新計画や経営力向上計画、事業再構築補助金、事業承継・引継ぎ補助金といった国の施策の多くが、申請にあたり認定支援機関の関与や確認書を要件とする。これは、事業者単独では計画の実現可能性や数値の妥当性が担保しにくいため、第三者の専門家が計画を裏づける仕組みである。自治体の商工担当にとっては、創業支援や事業承継の相談に来た事業者を、地元の税理士事務所や金融機関のうちどの機関が認定を受けているかを把握して取り次ぐ実務上の前提知識となる。認定機関の一覧は中小企業庁が公開しており、認定には2年ごとの更新が必要である。
認定の根拠と対象者
認定経営革新等支援機関は、2012年施行の中小企業経営力強化支援法(その後の改正で中小企業等経営強化法へ統合)により創設された制度である。認定の主体は経済産業大臣で、申請者が中小企業支援に関する専門的知識と一定年数の実務経験、または同等の能力を有することを審査する。対象となるのは税理士・税理士法人、公認会計士、中小企業診断士、弁護士のほか、金融機関、商工会・商工会議所、民間コンサルティング会社などが該当するが、認定を受けた者だけが「認定支援機関」を名乗り制度上の確認業務を担える。認定は無期限ではなく、5年ごと(制度創設当初は更新制が整備され、現在は更新申請が必要)の更新手続を経て継続する。認定機関は中小企業庁の検索システムで公開され、事業者は地域や専門分野から自らの相談先を探せる。
確認業務が要件化されている主な施策
認定支援機関の関与が申請要件または加点要素となる施策は数多い。経営力向上計画・経営革新計画では計画策定の支援者として、事業再構築補助金やものづくり補助金では事業計画の確認者として関与する。早期経営改善計画策定支援(ポストコロナ持続的発展計画事業)や経営改善計画策定支援事業(405事業)では、認定支援機関が計画を作成し、その費用の一部を国が補助する仕組みになっている。事業承継・引継ぎ補助金でも認定支援機関の確認を要する場面がある。こうした要件化の狙いは、補助金や税制優遇の対象となる計画の実現可能性を専門家の目で担保し、制度の濫用や形だけの計画を抑えることにある。自治体が独自の制度融資や創業支援を設計する際も、認定支援機関の確認を要件に組み込む例がある。
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