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ジチテン

メッシュデータ

読み:めっしゅでーた

別名:地域メッシュ
意味

メッシュデータ(地域メッシュ)とは、緯度・経度に基づいて地域を網の目状に区切った格子状の区画ごとに、人口などの統計を集計した地理空間情報である。区画の体系は総務省の告示と日本産業規格(JIS X 0410)で標準化されている。

行政区画は合併や町名変更で動くため、長い期間の地域比較の物差しには向かない。緯度・経度だけで機械的に決まる格子=地域メッシュは、この弱点を裏返した統計単位であり、いつの時代のどのデータでも同じ区画で切れることが強みになる。区画は1辺約80kmの第1次メッシュから約10kmの第2次、約1kmの第3次(基準地域メッシュ)、さらに500m・250mへと入れ子状に細分され、国勢調査の人口がメッシュ単位で公表されるほか、携帯電話の位置情報に基づく人流データや気象の危険度分布も同じ枠組みで提供される。土砂災害警戒情報が5kmメッシュ単位で危険地域を絞り込むように、防災の現場でも基礎単位として浸透している。人口メッシュと浸水想定を重ねて夜間人口の曝露を見積もるといった分析は、行政区画では粗すぎてできない芸当である。

約80kmから250mへ——入れ子構造とメッシュコードの仕組み

地域メッシュの体系は「統計に用いる標準地域メッシュ及び標準地域メッシュ・コード」(昭和48年行政管理庁告示第143号)で定められ、日本産業規格(JIS X 0410)にもなっている。第1次メッシュは緯度差40分・経度差1度(約80km四方)で20万分の1地勢図の区画に一致し、これを縦横8等分したものが第2次(約10km)、第2次を縦横10等分したものが第3次=基準地域メッシュ(約1km)である。第3次を分割した2分の1メッシュ(約500m)・4分の1メッシュ(約250m)が都市部の細かい分析に使われる。各メッシュには緯度・経度から機械的に導かれるメッシュコードが付くため、座標さえ分かればどのメッシュに属するかが計算だけで決まり、異なる主体が作ったデータでも同じコードで突き合わせられる。この「誰が作っても同じ区画になる」性質が、人口、建物、気象、人流といった出自の違うデータを重ねる共通基盤たり得る理由である。

行政区画と無関係であることの強みと弱み

メッシュは町丁目と違って境界が永久に動かないため、時系列比較と地域間比較に強い。面積が揃っているので密度の計算が素直にでき、市町村境をまたぐ都市圏の分析や、全国を同じ物差しで見る作業に向く。一方で、区画が生活実感や施策の単位と無関係である点は弱みで、避難所の割当てや自治会への説明には「どこのメッシュ」という言い方が通じず、町丁目に読み替える手間が生じる。人口の少ないメッシュでは個人や世帯が特定されないよう数値を秘匿・丸める処理が入るため、過疎地域では細かいメッシュほど使える数値が欠けることにも注意が要る。実務では「分析はメッシュで、説明は町丁目で」という使い分けが現実的な落としどころになる。

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