ジチテン

命令等

読み:めいれいとう

意味

命令等とは、行政手続法において意見公募手続(パブリックコメント)の対象となる、行政機関が定める法令・規則類の総称をいう。政令・省令などの命令のほか、審査基準・処分基準・行政指導指針が含まれる。

パブリックコメントは「すべての行政の決め事」にかかるわけではなく、行政手続法が定める「命令等」に当たるものだけが対象になる——この範囲を押さえないと、意見公募の要否を誤る。命令等とは、内閣・行政機関が定める命令(政令・府省令)または規則に加え、申請に対する処分審査基準不利益処分処分基準、そして行政指導指針を指す。これらは国民の権利義務や事業活動に広く影響するため、定めたり改廃したりするときは、原則として案を公示して30日以上意見を募集し、寄せられた意見を考慮して決定し、結果を公示する意見公募手続が義務づけられる。地方公共団体が定める規則・要綱などは行政手続法の意見公募手続の直接の対象外だが、自治体の側でも行政手続条例やパブリックコメント要綱で同様の手続を設けているのが通例である。何が命令等に当たるかの判定が、意見公募の要否を分ける起点になる。

命令等の範囲——四つの類型

行政手続法上の命令等は、大きく四つに整理される。第一に法律に基づく命令(政令・内閣府令・省令など)または規則、第二に審査基準(申請に対する処分をするかどうかを法令の定めに従って判断するためにあらかじめ定める基準)、第三に処分基準(不利益処分をするかどうか、どの程度の処分とするかを判断するための基準)、第四に行政指導指針(同一の行政目的で複数の者に同種の行政指導をしようとするときの共通の指針)である。これらに共通するのは、不特定多数に対して反復継続的に適用される一般的な定めである点で、個別の処分そのものは含まれない。何が命令等に当たるかは意見公募手続の要否を決めるため、新たに基準や指針を作るときはこの該当性をまず確認する。

自治体での扱い——条例・要綱による上乗せ

行政手続法の意見公募手続が直接適用されるのは国の行政機関が定める命令等であり、地方公共団体の機関が定める規則・規程・要綱などは同法の意見公募手続の対象から除かれている。しかし行政運営の公正・透明性の確保という趣旨は自治体にも妥当するため、行政手続条例やパブリックコメント要綱・指針を設け、条例・規則や計画などの策定・改廃に際して意見公募を行う団体が一般的である。対象範囲は団体ごとに異なり、法でいう命令等より広く計画や条例案を含めることが多い。自治体実務では、自団体の条例・要綱が定める「意見公募の対象」を確認し、策定しようとする文書がそれに当たるかを判断する。

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