ジチテン

行政手続条例

読み:ぎょうせいてつづきじょうれい

意味

行政手続条例とは、自治体が行う処分・行政指導・届出などの手続について、行政手続法の趣旨に沿って公正の確保と透明性の向上を図るため、各自治体が定める条例である。

行政手続法は国の機関が行う処分等を対象とし、自治体条例規則に基づく処分や自治体の行政指導には直接は適用されない。そのため行政手続法は、自治体に対し、その施策において法の趣旨にのっとり必要な措置を講ずる努力義務を課しており、これを受けて各自治体が定めるのが行政手続条例である。内容は行政手続法とほぼ並行しており、申請に対する処分では審査基準標準処理期間の設定、不利益処分では処分基準の設定や弁明・聴聞の手続、行政指導では趣旨・内容・責任者の明示などを定める。住民にとっては、自治体の処分がどのような基準と手順で行われるかが事前に分かり、不服がある場合の手がかりにもなる。

行政手続法との関係

行政手続条例は、国の行政手続法と対をなす関係にある。行政手続法は、申請に対する処分、不利益処分、行政指導、届出などについて共通の手続ルールを定めるが、その適用対象は原則として国の行政機関が行うものに限られる。自治体が条例・規則に基づいて行う処分や、自治体の機関が行う行政指導は、行政手続法の適用除外とされており、代わりに各自治体の行政手続条例が規律する。行政手続法は自治体に対し、これらの手続について同法の趣旨にのっとって必要な措置を講ずるよう努める義務を課しており、多くの自治体が法とほぼ同じ枠組みの条例を整備している。これにより、国と自治体で行政手続の透明性・公正性の水準がそろえられている。

主な規律内容

行政手続条例が定める手続は、処分の性質に応じて分かれる。申請に対する処分については、許認可などの判断基準である審査基準を定めて公にすること、申請から処分までに通常要する標準処理期間を定めるよう努めること、申請を拒否する場合に理由を示すことなどが定められる。不利益処分については、どのような場合にどの処分を行うかの処分基準、相手方に意見を述べる機会を与える聴聞や弁明の手続、処分の理由の提示が求められる。行政指導については、その趣旨・内容・責任者を明確に示すこと、相手方が従わなかったことを理由に不利益な取扱いをしてはならないことなどが定められる。これらは、行政の恣意を抑え、住民が手続の見通しを持てるようにするための共通の基盤となっている。

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