意味
建設発生土とは、建設工事に伴って掘削などで生じる土砂をいう。廃棄物処理法上の廃棄物には当たらないが、建設副産物として再利用や適正な処理の対象となり、不適正な埋立てによる災害を防ぐための規制が及ぶ。
宅地造成や盛土をめぐる安全管理で近年とくに注目されるのが建設発生土の行方である。掘削で生じる土砂は法律上の廃棄物ではないため、廃棄物処理法のマニフェストや処理業許可の対象とならず、その流通や埋立てが把握しにくいという問題を長く抱えてきた。2021年の静岡県熱海市の盛土崩落災害を契機に、危険な盛土を全国一律で規制する盛土規制法が制定され、許可制と安全基準による規制が強化された。建設工事の現場では、発生した土を別の工事の埋戻しや盛土材として再利用する土量のバランス調整(土のやりくり)が、再資源化と処分費削減の両面から重視される。自治体は盛土規制法に基づく規制区域の指定や許可審査、無許可盛土への監視を担う。
廃棄物ではないが規制対象
建設発生土は有価・無価を問わず土砂であり、廃棄物処理法の廃棄物には該当しない。そのため同法の処理基準やマニフェスト制度は及ばないが、危険な盛土を防ぐ盛土規制法や、再資源化を促す建設リサイクルの枠組み、自治体の残土条例によって、その埋立てや搬出が規制される。汚染された土壌を含む場合は土壌汚染対策法の対象となることもある。土砂であってもコンクリート塊や建設汚泥が混ざれば、その混合物は廃棄物として廃棄物処理法の規制を受けるため、発生土と建設廃棄物の線引きが実務上の論点になる。盛土規制法は許可区域での盛土に都道府県知事等の許可を要するとし、無許可の不適正な残土処分を防ぐため、搬出側の自治体が条例で発生土の行き先の届出を求める例も広がっている。
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