本文へスキップ
ジチテン

児童育成支援拠点事業

読み:じどういくせいしえんきょてんじぎょう

意味

児童育成支援拠点事業とは、児童福祉法第6条の3第20項に基づき、養育環境などに課題を抱える児童を対象に、生活の場となる居場所を開設し、食事の提供や生活習慣の支援、学習支援、児童や保護者への相談、関係機関との連絡調整を行う事業である。2024年4月施行の改正児童福祉法で家庭支援事業の一つとして法定化された。

学齢期の子どもの放課後施策は放課後児童クラブが中心だが、利用料の負担や集団になじめない事情から、支援が必要な子ほどそこからこぼれ落ちる。児童育成支援拠点事業は、虐待リスクや不登校、家庭の経済的困難といった課題を抱える主に学齢期の児童を対象に、安心して過ごせる居場所を市町村が用意する事業である。拠点では食事の提供、生活リズムの立て直し、学習支援、進路や悩みの相談に加え、保護者への相談支援や学校・児童相談所など関係機関との連絡調整までを担い、単なる場所貸しではなくソーシャルワークの入口として機能させる設計になっている。子ども食堂のような民間の自主的な居場所と違い、市町村事業として要支援児童に焦点を当て、家庭支援事業の枠組みで利用勧奨や措置の対象にもなりうる点が特徴である。NPOや社会福祉法人への委託実施が中心となるため、市町村には地域の担い手の発掘と継続的な財源確保が問われる。

放課後児童クラブ・子ども食堂との違い

対象と性格の違いで整理すると、放課後児童クラブ(放課後児童健全育成事業)は就労等で保護者が昼間家庭にいない児童を対象とする一般施策であり、利用申込と利用料を前提とする。子ども食堂は民間の自主的な活動で、対象を限定しない開かれた居場所である半面、継続性や支援の専門性は運営団体の力量に依存する。児童育成支援拠点事業はこの中間の穴、すなわち「一般施策から漏れ、民間の善意だけでは支えきれない要支援児童」に的を絞った市町村事業であり、食事や学習支援に加えて保護者対応と関係機関調整を業務に含む点で、見守りからソーシャルワークへの接続装置として設計されている。法定化前は国のモデル事業(子どもの生活・学習支援や居場所づくり関連事業)や自治体単独事業として実施されてきた取組を、児童福祉法上の事業に位置づけ直したものである。

つながりのある用語

ご意見箱(匿名でひとことから投稿できます)