ジチテン

違約金

読み:いやくきん

意味

違約金とは、契約の相手方が債務を履行しない場合や契約に違反した場合に、相手方が支払うべきものとしてあらかじめ契約で定めておく金銭をいう。

契約が守られなかったときに、損害額をその都度立証するのは発注者にとって負担が重い。あらかじめ支払額を約定しておき、紛争を簡明に処理するのが違約金である。公共契約では、受注者の責めによる契約解除や、談合などの不正があった場合に契約金額の一定割合(しばしば十分の一)を違約金として徴収する旨を契約書に定めるのが一般的である。違約金は、損害賠償額の予定としての性質を持つものと、賠償とは別に課す違約罰としての性質を持つものがあり、どちらと解されるかで実際の損害との関係が変わる。談合に対する違約金は、独占禁止法課徴金排除措置命令とは別に、発注者が契約に基づいて請求するもので、官製談合・入札談合への抑止策として重視されている。

損害賠償額の予定と違約罰

違約金には、性質の異なる二類型がある。一つは損害賠償額の予定で、契約違反による損害の額をあらかじめ定めておくものである。この場合、発注者は実際の損害額を立証する必要がなく、約定額を請求できる反面、実損がそれを上回っても原則として超過分は請求できない(民法の規定による)。もう一つは違約罰で、契約違反に対する制裁として課すものであり、これとは別に実際の損害の賠償を請求できる。公共契約の約款では、どちらの性質かを明記するのが望ましく、明記がない場合は損害賠償額の予定と推定されるのが原則である。徴収する割合や算定方法は契約書・約款で定め、契約締結時に受注者に明示しておく。

談合に対する違約金

公共契約では、入札談合や官製談合が判明した場合に備えて、契約金額の一定割合を違約金として支払う旨を契約書にあらかじめ定めておく運用が広がっている。これは談合違約金条項と呼ばれ、公正取引委員会による排除措置命令や課徴金納付命令、刑事処分とは別に、発注者が契約上の権利として請求するものである。談合は発注者に割高な契約という損害を与えるが、その額の立証は困難なため、あらかじめ違約金として定めておくことで実効的な回収と抑止を図る。徴収した違約金は発注者の歳入となる。指名停止などの行政上の措置とあわせて、不正行為に対する多面的な抑止の一翼を担う。

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