ジチテン

不法焼却

読み:ふほうしょうきゃく

別名:野焼き
意味

不法焼却とは、廃棄物の処理及び清掃に関する法律で定める基準に適合した焼却設備を用いずに廃棄物を燃やす行為であり、法律で原則として禁止された違法行為である。

畑や空き地で物を燃やしているという通報を受けて、自治体の廃棄物担当が現場へ向かう場面で問題になるのが不法焼却である。いわゆる野焼きの多くがこれに当たる。廃棄物処理法は、構造基準を満たした焼却設備で、温度や排ガスの基準を守って燃やすことを求めており、それ以外の方法で廃棄物を焼却することを原則禁止している。ドラム缶や穴の中で燃やす行為は、不完全燃焼でダイオキシン類などの有害物質を発生させるため、近隣への煙害や健康被害につながる。違反には罰則があり、悪質な場合は懲役や罰金が科される。ただし、農業者が行う稲わらの焼却や、たき火など軽微なものは例外として認められており、どこまでが例外かの線引きが現場判断の難しさとなる。

禁止と例外の線引き

廃棄物の焼却は原則禁止だが、廃棄物処理法と政令はいくつかの例外を定めている。代表的なのは、農業・林業・漁業を営むためにやむを得ず行う焼却(稲わらや剪定枝の焼却など)、風俗習慣上または宗教上の行事に伴う焼却、たき火やキャンプファイアといった日常生活で軽微なものである。ただし、例外に当たる場合でも、近隣に煙や臭いの被害を与えれば、悪臭防止法や生活環境の保全を理由に行政指導の対象になりうる。住民からの通報の多くは、この例外との境界にある事案であり、現場で焼却物の種類・量・周辺への影響を確認して判断する必要がある。

ダイオキシン類との関係

不法焼却が強く規制される背景には、ダイオキシン類の発生がある。低温での不完全燃焼や、塩化ビニルなどを含む廃棄物の焼却は、ダイオキシン類を生じやすい。野外やドラム缶での焼却は燃焼温度が低く、有害物質が抑えられないまま大気中に放出される。基準を満たした焼却施設が高温で安定して燃やし、排ガスを処理する仕組みを備えているのとは対照的である。このため、廃棄物処理法は焼却の方法を厳しく定め、基準外の焼却を不法焼却として禁止している。

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