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ジチテン

高潮警報

読み:たかしおけいほう

意味

高潮警報とは、気象業務法に基づき気象庁が発表する気象警報の一つで、台風や低気圧に伴う海面の異常な上昇(高潮)による重大な災害が発生するおそれが著しく大きいことを知らせるものである。

台風が湾の奥に向かって進むと、海面が異常に高まり、海抜の低い市街地が一気に水没する危険が生じる。高潮警報は、こうした高潮による重大な災害の危険を気象庁が知らせる警報で、海面そのものの上昇によって海岸の低地が広く浸水する点が、波の高さを扱う波浪警報との違いである。市区町村にとっては海抜ゼロメートル地帯や臨海部の住民に避難情報を発令する重大な判断材料となり、水門・陸閘の閉鎖や排水機場の操作とも連動する。高潮は気圧の低下による海面の吸い上げと、強風による海水の吹き寄せ、満潮の時刻が重なると被害が増幅される。台風の規模・進路・到達時刻と潮位を合わせて読み、満潮前の早い避難を促すことが命を守る前提となる。

高潮警報が満潮と重なると危険が増幅する仕組み

高潮は、台風や発達した低気圧の中心付近で気圧が下がることによる海面の吸い上げ効果と、強い風が海水を岸へ押しやる吹き寄せ効果が重なって生じる。さらに、これが満潮の時刻と重なると、もともと高い潮位に高潮が上乗せされ、海面が想定を超えて上昇する。湾の奥がV字やU字に狭まる地形では海水が集まって水位がいっそう高まりやすく、過去には湾奥の低地が広範囲に水没する大規模な高潮災害が繰り返されてきた。市区町村は気象台の高潮警報・高潮情報に加え、台風の進路予報と地域の満潮時刻を照らし合わせ、満潮前に避難を完了できるよう早めに避難情報を発令する。海面の上昇は急激に進むため、波浪のように海岸の利用者だけでなく、海抜の低い市街地の住民全体が避難の対象となる。

高潮警報と臨海部の避難情報・水門操作の連動

高潮警報は、海抜ゼロメートル地帯や干拓地、埋立地など海より低い土地を抱える市区町村にとって、避難指示を発令する重大な引き金となる。これらの地域では、海面の上昇に対して水門・陸閘・防潮扉を閉鎖し、内陸の雨水を排出する排水機場を稼働させる一連の操作が被害を左右する。これらの操作を担う職員や水防団員は、高潮が到達する前に作業を終える必要があり、操作のための現地接近そのものが危険になる前に動かなければならない。市区町村は高潮ハザードマップで浸水想定範囲と浸水深、垂直避難先となる高い建物を示し、低地からの早期の立退き避難と、間に合わない場合の上階への垂直避難を住民に周知する。台風の接近は予測できるため、前日からのタイムラインに沿った計画的な対応がとりやすい災害でもある。

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