ジチテン

審議官

読み:しんぎかん

意味

審議官とは、特定の部課に属さず、特定の政策課題について横断的に企画・調整にあたるスタッフ職である。ライン職である部長・課長とは別系統で、重要施策の推進役として置かれる。

縦割りの組織では拾いきれない横断課題に専従させるために置く職である。通常の自治体組織は部・課・係というライン(指揮命令系統)で構成されるが、人口減少対策やデジタル化のように複数部局にまたがる政策は、どの課に置いても所掌の縁辺に落ちて推進力を欠く。そこで部長級または課長級の審議官を発令し、ラインの決裁権限とは切り離して特定テーマの企画・調整に専念させる。国の省庁の審議官にならった呼称で、都道府県・政令市など大規模団体で採用例が多い。所掌が組織規則で個別に定められるため、同じ「審議官」でも団体ごとに守備範囲は大きく異なる。

ライン職とスタッフ職の違いから理解する

自治体組織は、部下を指揮し事務を執行するライン職(部長→課長→係長)と、特定機能を支援・助言するスタッフ職に大別される。審議官は後者の典型で、配下に課・係を持たず、決裁ラインの一員にもならないことが多い。このため審議官は人事権・予算執行権を直接持たず、関係課を動かすには調整と説得に頼る。権限の裏付けが弱い分、首長・副首長の直近に置いて「トップの意を体する推進役」として機能させる設計が一般的である。

参事・理事との区別がつきにくい理由

審議官・参事・理事はいずれも特定部に縛られないスタッフ職として置かれ、団体ごとに呼称も格付けもばらつく。一般に参事は課長級のスタッフ職、理事は部長級のスタッフ職を指すことが多いが、審議官はその中間または部長級として政策テーマを冠して発令される傾向がある。たとえば「デジタル戦略審議官」「こども政策審議官」のように担当テーマを職名に冠する例があり、職名から所掌の見当をつけられる場合もある。とはいえ職名だけでは権限の有無や決裁ラインへの関与までは読めないため、発令や組織規則で「何を所掌し、どこまでの権限を持つスタッフか」を確認することが実務上欠かせない。

つながりのある用語

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