ジチテン

選挙争訟

読み:せんきょそうしょう

別名:選挙訴訟
意味

選挙争訟とは、選挙の効力(選挙の管理執行の適法性)を争う異議の申出・審査の申立て・訴訟の総称である。

投票や開票のやり直しを求めたいとき、住民や候補者はどの手続でどこへ申し立てるのか。選挙争訟は、選挙の管理執行に法令違反があり選挙の結果に異動を及ぼすおそれがある場合に、選挙そのものの効力を争う一連の争訟である。地方選挙では、まず選挙人または候補者が市町村選挙管理委員会異議の申出を行い、その決定に不服があれば都道府県の選挙管理委員会へ審査を申し立て、なお不服があれば高等裁判所へ訴訟を提起するという三段階を経る。誰が当選したかではなく選挙の手続自体の適法性を争う点で、当選人の決定を争う当選争訟とは対象が異なる。選挙が無効とされると、その選挙はやり直し(再選挙)となる。

三段階の手続構造

地方公共団体の議会の議員・長の選挙に関する選挙争訟は、原則として三段階で進む。第一段階は、選挙人または候補者が、選挙の効力に関し異議があるときに当該選挙に関する事務を管理する市町村の選挙管理委員会へ行う異議の申出である。第二段階は、その決定に不服がある者が都道府県の選挙管理委員会へ行う審査の申立てである。第三段階は、審査の申立てに対する裁決になお不服がある者が高等裁判所へ提起する訴訟である。各段階には申出・申立て・出訴の期間が定められており、期間を過ぎると争えない。

当選争訟との違いと無効の効果

選挙争訟が争うのは選挙の管理執行の適法性(選挙の効力)であり、投票管理・開票管理・選挙運動規制の違反などが理由となる。これに対し当選争訟は、選挙自体は有効であることを前提に、特定の者を当選人と決定したことの適否(得票数の計算違いや被選挙権の有無など)を争う。選挙争訟で選挙の全部または一部が無効と確定すると、その無効部分について再選挙が行われる。無効原因が選挙の結果に異動を及ぼすおそれがある場合に限って選挙が無効とされる点も、当選争訟と区別される実務上の要点である。

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