級別職務分類とは、給料表の各級に、どの程度の責任・困難度の職務を当てはめるかを定めた分類である。職務の複雑さや責任に応じて等級を区分し、職員の格付けの基準とする。
同じ仕事をする職員に同じ給与を支払うための、職務と等級の対応表である。地方公務員の給与は職務給の原則に立ち、給料は職務の困難度・責任に応じて支払われなければならない。これを実装するのが給料表の「級」であり、各級にどんな職務が属するかを定めるのが級別職務分類である。たとえば3級は主任の職務、5級は係長の職務、7級は課長補佐の職務、というように級ごとに標準的な職務を示し、これに基づいて職員を格付ける。各団体は「級別標準職務表」を規則で定め、昇格の可否を判断する根拠としている。
職務給の原則を給料表に落とし込む装置
職務給の原則は「給料はその職員が現に従事する職務の困難度と責任の度合いに応じて決める」という建前だが、これだけでは具体的な格付けができない。そこで給料表を複数の級に分け、各級に対応する標準職務を級別職務分類で明示する。職員はその職務に応じた級に格付けられ、級が上がる(昇格する)には上位の職務に就くことが前提となる。これにより、年功ではなく職務に応じて給与を決めるという原則を、運用可能な形に落とし込んでいる。
「わたり」が問題視される理由
級別職務分類が形骸化した運用として「わたり」がある。これは、課長補佐の職務に就いていない職員を、年功などを理由に課長補佐相当の級へ格付けるなど、実際の職務より上位の級に昇格させる扱いを指す。職務給の原則に反し、人件費を不当に押し上げるとして総務省や監査から繰り返し是正を求められてきた。級別職務分類が存在しても、運用でこれを無視すれば職と級の対応は崩れ、年功序列の給与体系が温存される。級別職務分類を厳格に運用し、各級の標準職務に職員の実際の職を一致させることが、給与の適正化の出発点となる。
ご意見箱(匿名でひとことから投稿できます)