ジチテン

公布

読み:こうふ

意味

公布とは、成立した法令や条例・規則を、国民・住民が知ることができる状態に置くため、公式の方法で広く一般に知らせる行為をいう。条例・規則の効力が現実に発生するための前提となる。

議会で条例が可決されても、それだけでは住民を拘束する力は生まれない——可決と効力発生の間には「公布」という関門がある。公布は、成立した法令・条例・規則の内容を、官報自治体の公報・掲示場といった公式の方法で一般に知らせる行為である。国の法律は天皇が公布し、地方では長が条例・規則を公布する。地方自治法は、条例が議決されると議長から長へ送付され、長が原則として20日以内に公布しなければならないと定める。公布があって初めて施行(効力の現実の発生)が問題となり、施行期日を定めていない条例は公布の日から起算して10日を経過した日から施行される。実務では、議決後の公布手続を遅滞なく行うこと、公布の方法(掲示場・公報・ウェブサイト)を例規で定めておくこと、公布日と施行日の関係を正しく設計することが、政策法務・例規事務の基本になる。

公布・施行・効力発生の関係

条例は、議会の議決、長への送付、長による公布、施行という段階を経て効力を持つ。議決は条例を成立させる行為だが、それだけでは住民を拘束する効力は生じない。公布は内容を一般に知らせて効力発生の前提を整える行為であり、施行は効力が現実に発生する時点を指す。地方自治法は、議長は議決があった条例を3日以内に長へ送付し、長は送付を受けた日から20日以内に公布しなければならないと定める。施行期日は条例の附則で定めるのが通常で、定めがない場合は公布の日から起算して10日を経過した日から施行される。公布せずに施行することはできず、公布なくして住民に義務を課すことは法的に許されない。

公布の方法と例規事務

公布をどの方法で行うかは、条例や公告式条例で定めるのが一般的で、庁舎前の掲示場への掲示、公報への登載などが用いられてきた。近年はウェブサイトでの公表を併用・原則化する団体も増えているが、法的な公布の方法として何を正式とするかは各団体の例規によるため、例規担当はその規定を確認して運用する。公布日は、施行日の起算や経過措置の設計、関係機関への周知のスケジュールに直結するため、改正案を作る段階で公布日と施行日を逆算して定める。誤って公布前に施行日が到来する設計をすると効力に疑義が生じるため、公布から施行までの期間(周知期間)を確保することが例規事務の要点になる。

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