意味
自己申告制度とは、職員が自らの職務の状況や能力、適性、異動の希望、健康状態などを定期的に申告し、人事管理に反映させる仕組みである。
人事担当が全職員の希望や事情を直接把握するのは難しい。自己申告制度は職員自身に職務の遂行状況や異動の希望、培いたい能力、家庭の事情などを書面で申告させ、配置や育成の判断材料とする仕組みである。年に1回程度、申告書を提出させ、所属長との面談を組み合わせる運用が一般的である。職員の納得感のある人事配置や、本人の意欲を踏まえた育成につなげる狙いを持つ。ただし申告した希望が必ず通るわけではなく、組織全体の人員配置のなかで考慮される一要素にとどまる。人事評価の自己評価と混同されやすいが、両者は目的が異なる。
自己申告と人事評価の違い
自己申告制度は、職員の希望や適性、事情を人事配置や育成に活かすための申告であり、本人の意向の把握が主眼である。一方、人事評価における自己評価は、職務の業績や能力を本人が振り返り評価する手続で、給与や任用への反映を目的とする。両者は様式が似ても役割が異なる。自己申告は異動の希望や健康状態、家庭の事情など処遇に直結しない情報も含み、本人が安心して申告できることが情報の正確さを支える。これに対し人事評価は地方公務員法に基づく制度として給与や昇任の判断に用いられるため、評価の公正さと説明が重視される。両者を混同して自己申告の内容を評価に流用すれば、職員が率直に申告しなくなり、希望や適性を把握するという本来の機能が損なわれる。
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