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ジチテン

がん検診

読み:がんけんしん

意味

がん検診とは、健康増進法に基づく健康増進事業として市町村が実施する、胃がん、子宮頸がん、肺がん、乳がん、大腸がんの五つのがんを対象とする検診をいう。

日本人の死因の第1位であるがんを、症状のない段階で見つけて死亡率を下げる。その人口集団への働きかけを市町村事業として担うのががん検診である。健康増進法第19条の2に基づく健康増進事業として市町村が実施し、対象のがん種、検査方法、対象年齢、受診間隔は国の「がん予防重点健康教育及びがん検診実施のための指針」が定める。科学的に死亡率減少効果が確かめられた検診だけを対象とする建前で、現行の対象は胃がん、子宮頸がん、肺がん、乳がん、大腸がんの5種である。財源は市町村の一般財源地方交付税措置)で、自己負担額の設定や無料クーポンの配布は市町村の判断に委ねられる。がん対策推進基本計画は受診率の目標を60%と掲げるが、市町村検診の受診率はこれを大きく下回る水準にとどまり、受診勧奨と、要精密検査となった人を確実に医療につなぐ精度管理が事業運営の二大課題である。

五つの検診の対象と方法

指針が定める検診の枠組みは次のとおりである。胃がん検診は50歳以上を対象に2年に1回、胃部エックス線検査または胃内視鏡検査で行う(エックス線検査は当分の間40歳以上・年1回の実施も可)。子宮頸がん検診は20歳以上を対象に2年に1回、細胞診で行い、30歳以上にはHPV検査単独法を選択できる仕組みが2024年から指針に位置づけられた。肺がん検診は40歳以上・年1回、胸部エックス線検査と喫煙歴のある人への喀痰細胞診で行う。乳がん検診は40歳以上・2年に1回、マンモグラフィで行い、視触診のみの検診は推奨されない。大腸がん検診は40歳以上・年1回、便潜血検査で行う。指針に基づかない前立腺がん検診等を独自に実施する市町村もあるが、死亡率減少効果の証拠が確立した5種と区別して扱うのが原則である。

受診率向上と精度管理という二つの責務

がん検診は受けてもらわなければ効果が出ず、見つけた異常を放置しても効果が出ない。受診率の面では、対象者全員への個別の受診勧奨と未受診者への再勧奨(コール・リコール)が標準的な手法とされ、特定健診との同時実施やセット化が受診の障壁を下げる工夫として用いられる。職域で検診を受ける住民を市町村が把握しにくいため、受診率の算定自体に限界があることも知っておきたい。精度管理の面では、要精密検査率、精密検査受診率、がん発見率等のプロセス指標を毎年度点検し、検診機関ごとの仕様書遵守状況をチェックリストで確かめることが市町村の責務とされる。とりわけ精密検査の受診率は目標90%に対し未達の市町村が多く、要精検者への結果確認と受診勧奨の追跡体制が検診の成否を左右する。

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